仕事を先送りしてしまう理由はその仕事の「見通し」が見えていないから-タスクを細分化すれば仕事は前に進んでいく

今日は先日書いた「自分の苦手なことを優先的にやるにはどうしたらいいか」というブログ読者への回答の続きです。

簡単に言えば、先送りを防ぐにはどうしたらいいかという問いになります。

そしてその一つの方法は、先日エントリーに書いた通り、「脳のエネルギーが豊富にある朝一番にそのことに取り組む」ということです。

それでもとりかかれない時はどうするのか。それが問題になります。

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心理的ハードルの問題

心理的ハードルの問題。

タスクを先送りしてしまう一番の原因はここにあると僕は思っています。

「このタスク大変そうだ」と思うと、そのタスクになかなか着手できないということがありますよね。

この現象はそのタスクに対して心理的ハードルが高くなっている時に起きるわけです。

そのタスクに対して心理的ハードルが高くなる主な理由はそのタスクの「見通し」が立っていないからです。

例えば全部で10時間かかるタスクがあるとしましょう。

それだけ時間がかかるタスクを抱えた場合、人は漫然と「この仕事は時間がかかりそうだ」と頭で考えてしまいます。

人はそのような状態では「この仕事は大変だ」と脳にインプットしていますので、そのタスクになかなか着手できず、メールチェックをしてしまったりするのです。

「プロジェクト化」で心理的ハードルを下げる

要するに人は仕事の見通しが見えていないと、「この仕事は大変」と漫然と思ってしまい、着手ができないことになるわけです。

そんな時は、そのタスクを見える化します。通常、「プロジェクト化」と呼ばれるものです。

簡単に言えば、そのタスクのやることを分解していくのです。

例えばセミナーを開くというタスクがあるとすると、以下のようなイメージでタスクを細分化していき、タスク毎に見込み時間もあわせて書いていくのです。

  • 会場を探す•••••30分
  • 会場を予約する•••••10分
  • 当日のスライドのイメージを考える•••••60分
  • スライドをザックリまずは作成する•••••45分

このように大きいタスクを細分化し、それぞれのタスクにかかる時間を見積もるのです。

そうすると「見通し」が見えるのです。それは必ずしも正確でなくていいのです。

そのタスクを完了するにはこんなことをやって、大体10時間かかる。それがわかるだけで全然違います。

そして毎日少しずつ、取り組んでいけばいいのです。

毎日取り組む時も、なるべく小さい単位で仕事を進めていくことです。

僕は1日の中で一つのタスクに1時間以上かけることはほとんどありません。集中力が続かなかったりするからです。

まとめて一気に片付けようという発想でなく、毎日少しずつ進めていこうという発想に変えること。

それこそがプロジェクト化の大きなメリットになります。なぜなら仕事が平準化していくからです。

家事に例えるなら、週末に一気に洗濯をするのでなく、毎日少しずつ洗濯をするほうが突発的なことが発生した時に柔軟な対応がしやすくなります。

仕事量全体が大きなタスクでも、その日1日にやらなければならないタスクを小さくすれば、かなりの確率で先送りを防ぐことができるというわけです。

また次回に続きます。

今日からあなたにできること

とりかかりにくい仕事は、作業を細分化してみよう!

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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