プロジェクトを納期通りに予定通り終わらせる秘訣は、「毎日少しずつ取り組む」これだけ。

長期にわたる仕事である「プロジェクト」を、納期通り、予定通り終わらせたい。

それなら、「毎日少しずつ進めていく」。これが鉄則です。

まとめた時間に一気に片づけていくやり方でプロジェクトを進めている人も多いでしょう。

しかしそうした仕事の進め方をしている限り、安定してプロジェクトを進めていくことが難しくなります。

なぜなら、「まとめた時間に一気に片づける」という仕事のやり方は、プロジェクトの「心理的ハードル」を上げてしまうやり方だからです。

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仕事の先送りを生む「心理的ハードル」とは

ここでいう「心理的ハードル」とは、目の前のこと(タスク)に取り組む時にあなたが感じるハードル(抵抗)のことを指します。

「心理的ハードル」が高まると、仕事にとりかかる際にプレッシャーを感じ、仕事の先送りが発生しやすくなってしまいます。

簡単にいうと、「明日またやろう」となってしまうのです。そしてまた明日も同じことを繰り返す。

そう、いつものパターンです。

こうした「思うように仕事に取りかかれない」という悩みに陥らないために必要なのは、逆に「心理的ハードル」を下げることです。

そしてその方法とは、「毎日少しずつ取り組んでいく」ことなのです。

なぜ毎日少しずつ取り組んでいくことで心理的ハードルを下げることができ、仕事にどんどん着手できるようになっていくのでしょう。

今日はそのメカニズムを具体的な例を用いながら説明していきます。

「5分だけ取り組もう」と思えば、心理的ハードルはグンと下げられる

たとえば1日の中で3時間というまとまった時間をプロジェクトに費やしたいと考えたとします。

しかしいざ実際に仕事に取り組もうとすると、手が伸びません。その結果、「明日にやることにしよう」と先送りしてしまいます。

こうしたことは日常よくあることですが、この先送りの原因は、「心理的ハードル」が高くなってしまうことにあるのです。

ある仕事に3時間取り組もうとする時に手が伸びないのは、いざ仕事に取り組もうとする時に「これから大変なことに取り組むことになるぞ」と感じて、気持ち的に尻ごみしてしまうからです。

そう、仕事に取り組む心理的なハードルが高くなってしまっているのです。

これからある仕事に3時間費やすと考えただけでも通常尻込みしてしまうものですが、プロジェクトのように長期にわたる仕事の場合はなおさらです。

仕事の見通し(全体像)がはっきり見えていないので、なおさら手が伸びないことになります。

だからこそ、心理的ハードルを下げるためも、プロジェクトは毎日少しずつ取り組んでいくことが大切になるのです。

たとえば3時間は無理でも、「5分だけその仕事に取り組めばいい」と言われれば、多くの人ができるはずです。

その理由は単純で、取り組む時間を減らせば、「心理的ハードル」はその分下がるからです。

想像してみるとわかると思いますが、ある仕事に3時間取り組むのと、5分だけ取り組むのとでは、仕事に取り組む際のプレッシャーは全く異なってくるはずです。

5分だけ取り組むなら、どんな仕事でも着手できそうな気がしませんか?

こう書くと、「5分だけ仕事を進めても意味がない」と思うかもしれません。しかしそんなことはありません。

なぜなら、プロジェクトのように仕事の見通しが見えない場合は、実際に少しの時間でも取り組むだけで、少しずつ仕事の全体像が見えてくるからです。

たった5分の作業で、次にやるべきことが見えてくる

たとえば、はじめて自分の家を「リフォームしよう」と思いついたとしましょう。

通常リフォームというのは、長期にわたるものであり、「プロジェクト」と言えます。

特に初めてやるのであれば、何から手をつけていいのか、全く想像ができないところから始まるでしょう。

何から手をつけていいかわからない場合にも、とりあえず少しずつプロジェクトを前に進めるのです。

たとえばリフォームに関する本を調べることから始めることとします。試しに今、Amazon でリフォームに関する本を調べてみました。

そうしたところ、「リフォームを真剣に考える〜失敗しない業者選びとプランニング」という本のタイトルを見つけました。ここで「あー、そういえば業者をいずれ選定しないといけないんだな」ということに気がつきます。

また、「いいリフォームは「素材」と「業者」で決まる」 というタイトルの方も見つけました。

リフォームでは、「素材」も大切なんだなということに気がつきます。

こういうことです。

こうしてたった数分ですが、プロジェクトに取り組むことができると、色んな事が少しずつ見えてきます。

少しずつ少しずつ、仕事の全体像が見えていくのです。

そうして仕事の全体像が見えてくれば見えてくるほど、人は心理的ハードルがどんどん下がっていきます。

その結果、仕事に着手することに抵抗がなくなっていき、どんどん仕事が前に進んでいくということになるのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここまで書いてきたように、毎日少しずつプロジェクトを進めていけばいくほど、仕事に取り組みやすくなり、日々プロジェクトが前に進んでいる感覚を味わうことができます。

毎日取り組めば取り組むほど、仕事の全体像がハッキリしてくるので、仕事の見通しが見えてきます。

その結果、仕事に取り組む心理的ハードルもどんどん下がっていき,より着手しやすくなるという、好循環をもたらすことができます。

こうした仕事のやり方をしていれば、複数のプロジェクトを抱えていても「終わらなかったらどうしよう」という不安を感じずに働くことができるようになります。

その他にも、プロジェクトの進め方でオススメな仕事のやり方があります。タスクを箇条書きで書き出していくというものです。

プロジェクトをストレスなくサクサク進めていきたい方は、もしよかったら、以下の記事も読んでみてください。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

タスク管理の専門家・コンサルタント。Yahoo!ニュース、アゴラに記事掲載。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成し、およそ7時間の自由時間の創出に成功する。

その体験を出版した「気持ちが楽になる働き方 33歳大企業サラリーマン、長時間労働をやめる。(金風舎)」はAmazon1位2部門を獲得。その後講演やセミナー活動を中心に個人事業主としても活動をスタート。

2018年には順天堂大学で時間管理をテーマに講演を行うなど、月4時間だけ働くスタイルで個人事業で4年間で500万円の収入を得る。

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