仕事で即レスを心がける必要はない。仕事がデキる人が即レスできる理由はあくまで「結果」である。

仕事がデキる人が即レスしているのは、彼らが即レスを心がけているからではない。

彼らは仕事が早く、仕事に余裕がある。仕事に余裕があるからこそ、即レスができるのだ。

リモートワークが増え、LINEWORKSやMicrosoft Teamsなど。社内コミュニケーションツールを活用する機械が増えた。

今までメールだけでも大変だったのに、社内コミュニケーションツールによるメッセージも今後増えていく一方だ。

そんな中、頻繁にメールや社内コミュニケーションツールのメッセージをチェックし、即レスを心がけていたら。

本来やらなければいけない仕事に手をつけられなくなるのは明らかだ。

では、どうしたらいいのか。

僕の提案は、「即レスを心がけることをやめること」になる。

メールやメッセージをチェックする頻度と時間を制限しよう。

僕自身、そうしてメールやメッセージの頻度と時間を制限することで飛躍的に生産性を上げることに成功した。

今日はそんな僕自身の経験から、そのメリットについて語っていこう。

さぁ、今日も早速いってみよう!

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メールやメッセージの処理だけで日中が終わってしまう問題

「即レスしなければいけない」という考え方にとらわれることのデメリットは何だろうか。

それは仕事の生産性が圧倒的に落ちることだ。

まず、メールボックスや社内コミュニケーションツールの画面を常にパソコンの画面で開いていると、単純にその画面が気になり(無意識だからあなたは気づいていないが)あなたは目の前のことに集中できなくなっている。

メールボックスや社内コミュニケーションツールの画面や通知は、明らかに「ノイズ(邪魔な情報)」なのだ。

単純にこれだけで、あなたの生産性は落ちている。

問題はここからだ。

「即レスすべき」という考えにとらわれていると、常にメールボックスや社内コミュニケーションツールをチェックし、常にメールやメッセージに返信し続けなければいけない。

また、メールやメッセージでは他人から仕事の依頼が来ることも当然多い。

「即レスすべき」という考えにとらわれる人はこうした依頼に対してすぐ着手してしまう傾向も強い。

そうするとメールやメッセージの返信と、メールやメッセージからくるあらたな仕事の依頼で日中のほとんどが終わってしまうことになる。

当然残業しなければいけなくなり、長時間労働が慢性化するというわけだ。

「即レスすべき」の呪縛の恐ろしさをわかっていただけただろうか?

この呪縛から逃れるためにもっとも効果的な解決策。

それは、メールやメッセージをチェックする頻度と時間を決めることにある。

メールやメッセージは本来すぐ確認するべきものではない

何を隠そう、僕自身も昔は常にメールをチェックしていた(昔はメールしかなかったが、メールと社内コミュニケーションツールのメッセージは同じものととらえてほしい)。

メールが来たらすぐチェックをしていたし、当然返信もすぐしていた。

上司や同僚からメールでタスクを依頼されたら、それを「すぐ処理しなきゃいけない」と脊髄反射的にタスクに着手してしまっていた。

その結果、当たり前のように残業していた。

しかし、長時間労働に悩み、「なんとかしたい」とビジネス書に答えを求めるようになり、次第に「即レスすべき」という考え方自体に問題があることを知った。

メールはすぐ確認するべきものではなかったのだ。

本来メールは受け手が好きな時に確認できることに意味があるツールだ。

急ぎの用件であれば電話をすればいいわけで、メールを送ったら相手がすぐ確認してくれる(メールはすぐ確認すべき)と思うのはあきらかにツールの使い方を間違っている。

そして最終的には、メールチェックは1日2回、15分ずつというマイルールを決めることにした。

このマイルールで運用してどうなったか、結果を書いていこう。

仕事の主導権を取り戻した!

結論から言えば仕事は全く支障なく回っていった。

まず、頻度と時間を決めたことで、メールチェックの時間は単純に「メールチェックの時間」になった。

即レスできるものはするが、即レスできないものは翌日以降に「メール返信」というタスクとして個別に対応すればいいことに気づいた。

当然メールで依頼されたタスクも、翌日以降のタスクにすればいいことに気づいた。

こうしてメールチェックだけに専念することで、本来その日自分がやりたかった仕事に集中できるようになり、自分のペースで仕事が進むようになった。

仕事の生産性は圧倒的に向上していった。

仕事の主導権を「メール」から「自分」に取り戻すことができるようになったのだ。

そうして仕事に余裕ができた今は、余裕があるからこそ、即レスができるようになっている(即レスを心がけているわけではないことに注意してほしい)。

まとめ

「メールやメッセージはすぐ確認するべきだ」という考え方の背景には、おそらく日本人のマジメな性格が影響していると僕は考えている。

つまり、相手が送ってきたこと(メールやメッセージ)に即レスをしないことは「失礼だ」という礼儀的な要素が強いと考えている。

しかしここまで書いてきたように、ツールの性質を考えれば、メールを即レスしないことは失礼でもなんでもない。

むしろ生産性が低い方が、ビジネスマンとして他の人に迷惑をかけることになるということに気づいてほしい。

また、「メールやメッセージはすぐ確認すべきだ」という考え方のせいで生産性が圧倒的に落ち、結果的に長時間労働に陥ることについてもここに書いたとおりだ。

解決策は簡単。

メールやメッセージのチェックの頻度と時間を決めてしまうこと。そしてそれを忠実に実行する。

メールやメッセージを確認する頻度と時間を、たとえば1日2回(不安な人は3回でもいい)、それぞれ15分と決めてしまおう。

そしてそれを忠実に実行してみるのだ。

はじめは不安かもしれない。しかし実際にやってみれば。

僕が書いたように全く支障なく、いや、むしろ大幅に仕事の生産性が上がっていくことを実感できるはずだ。

以下の記事も理解を深めるために読んでみてほしい。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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