自分が今できていないことよりも、今できていることを誇りに思おう。

昨日「あぁ、僕はこうやって、自分のことをずっと認めてこれなかったんだな」と思う出来事があった。

夜、別の部屋にいた小3の長女から、「パパちょっと来て!」と呼び出された。

長女のもとに行ってみると。

彼女は得意げに、ピアノで覚えたての鬼滅の刃の主題歌を僕に弾いて見せた。

楽譜を見ずにそらで弾けるようになったことが、自慢らしい。

演奏を終えた後、嬉しそうに「どう?」と聞いてきた。

僕は「すごいね」と言ったものの、娘も僕のことをよく知っている。

「ほんとはすごいと思ってないでしょ」と笑いながら言われてしまった。

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たしかにそうなのだ。

演奏を聞きながら、「もっと曲のテンポに合わせて弾けたらいいな」などと思ってしまった自分がいた。

自分は全く弾けないくせに(笑)。

その時、気がついた。

「あぁ、こうやって僕は自分のことを今まで認めてこれなかったんだぁ」と。

娘からすれば、そらで曲が弾けるようになった。それで十分じゃないか。

どうして僕はそのことに着目できず、「流暢に弾けていない」という点に着目してしまったのだろう。

そうやって僕は、今までずっと。

自分ができたことよりも、自分ができないことに着目してきたのだと思う。

「もっと自分のことを認めてきてあげたらよかったな」と、過去の自分を少し不憫に思った。

でも、過去は変えられない。だから、今日からにでも。

自分のできていることを認めてあげようと思った。

自分が今できていないことよりも、今できていることを誇りに思おう。

そう、思った。

自分ができていないことに着目しているかぎり、これからも一生、自分のことを認められないと思ったからだ。

おもしろいことに、チヤホヤされて育った年長の次女は、自己肯定感が高いのか、ちょっとしたことでもいつも「すごいでしょ!」と得意げに自慢してくる。

彼女はいつもニコニコしていて、幸せそうに生きている。

子供はいつだって、自分の失った感情を思い出させてくれる。

「これは見習わないといけないなぁ」とあらためて思った。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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