人生焦る時は、「点」を精一杯生きればいい

点と点を自分でつなげることはできない。

スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で語った話だ。

彼は、自分がリード大学を中退し、興味がおもむくままにカリグラフィで書式を学んだことが、その後Macの美しい文字につながったことを例にそれを語った。

今から見たら、カリグラフィ(点)とMac(点)はつながる。でもそれを事前に予測することはできなかったと語ったのだ。

人生は僕達の思うように展開していかない。それは、いい意味でも、悪い意味でもだ。

だから将来のことを考えて、焦っても意味はない。そうわかっていても、人は時に焦燥感を感じて苦しくなる。

僕自身も昔はよく焦っていた。

それは、自分の人生を自分でなんとかしようとしていたからだ。

しかしある時、僕は人生を自分でなんとかしようとすることをあきらめた。それ以降、不思議なことに自分の中で焦りはなくなっていった。

僕がどんなきっかけで自分の人生をなんとかしようと思わなくなり、焦りがなくなったのか。

今日は僕の経験も交えながら、説明していこう。

さぁ、今日も早速いってみよう!!!

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考え方を変えないかぎり、心の平穏は訪れない

「自分の人生が思うように進まない」と感じる時、人は「なんとかしないといけない」とつい焦ってしまう。

しかし、焦ることで得られるメリットはゼロだ。

むしろ、焦燥感ばかり感じて、人生がまったく楽しめなくなる。

これは、あなたもよくわかっていることのはずだ。

僕自身も昔はよく焦っていた。

自分の人生を変えたくて、毎日必死にブログを書いていた。

ブログを更新できない日は人生歩みを止めてしまっている気がして、焦った。そんな感じで、毎日駆り立てられるように必死にブログを更新していた。

ブログをはじめて2年くらいで念願だった出版も実現した。これでようやく焦りがなくなるかと思いきや、そうはならなかった。

「もっともっと人生を変えていきたい」と焦るばかりで、心の平穏はいつまで経ってもなかなか訪れなかった。

しかしある時、「人生は自分が思うようにいかないのだから、もがいてもしかたがないんだ」と気づいた時があった。

それは、自分の今までの人生をふりかえっていた時のことだった。

人生のイベントは、全て偶然とは思えないタイミングで起きている

自分の人生をふりかえってみた時に、偶然とは思えないようなタイミングで人生が変わるイベントが発生していることに気がついたのだ。

たとえば、僕が今の会社で「残業ゼロ」を実践するようになった時のこと。

長時間労働に悩んでいた時は、自分が将来「残業ゼロ」を実践するようになるなんて、夢にも思わなかった。

そしてそれは、同じく夢にも思わないような展開で実現することになった。

簡単にいえば、当時ペンネームでやっていたこのブログが同僚にバレてしまい、そのことがきっかけで上司と対峙することとなってしまった。

この出来事で自分のキャリアに先が見えなくなった僕は、覚悟を極めて「残業ゼロ」の道を進む決断をしたのだった。

当時ちょうど働き方を変えようと試行錯誤していた時期で、今ふりかえってみてもこれ以上ない完璧なタイミングでブログが同僚にバレたと今ならわかる。

こうした偶然とは思えない展開をいくつかその後も経験した。

そうした経験をふりかえり、僕は「自分の人生は自分が思うように展開していかない。だから自分でなんとかしようとすることは無意味だ」と確信するようになったのだ。

あなたも自分の人生をふりかえってみてほしい。

人生に偶然なんてなく、全て必然、完璧なタイミングで人生が進んでいっているという前提で、自分の人生を捉えてみてほしい。

特に自分の中の大きなイベントをふりかえると、タイミングがこれ以上なく完璧だったと思えないだろうか。

ということは、未来も同じだということだ。

今できることを、ただ全力でやればいい

心配しなくても、僕達の人生は良い方向に自然と流れていく。僕達が思うようには展開していかない。それだけなのだ。

もちろん、だから「何もする必要がない」と言いたいわけではない。

未来の点を今の点とつなげようとするのはやめて、今の点を精一杯に生きよう。

簡単にいえば、今できることを、精一杯やる。そのことだけを考えるようにすればいいということ。

けっきょく焦ったところで、今できることをやるしか選択肢がない。それなら、目の前の今に集中するだけだ。

自分の人生を、未来をなんとかしようとするのをやめる。

もっと自分の人生を信頼すること。

これが焦ってしまう時に一番大切なことなのだ。

まとめ

人生が思うように進んでいかないと感じると、焦燥感がハンパなくなり、苦しくなる。

しかし焦って苦しくなるのは、自分が人生を、未来をなんとかできると思っているからだ。

しかし、人生は僕達がなんとかすることはできない。人生は自分が思うようには展開していかないのだ。

だからこそ、今できることを精一杯やっていく。

それこそが、一番大切なことであり、僕達の心を落ち着かせる唯一の方法なのだ。

スティーブ・ジョブズのスピーチをまだ見たことのない人はこの機会にぜひ試聴してほしい。

きっと感動して、泣いてしまうから。

僕の体験を書いた拙著もきっとあなたの役に立つ。

ということで、参考にしてほしい!!!

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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