「仕事がつらい」と感じるのはムリしてがんばってるからで、思考の偏りを手放すと楽になる-会社をやめる前に知っておいてほしい「心が楽になる公式」

同じように会社員として働いているのに、「仕事がつらい」と感じる人もいれば、全くそんなふうに感じずに気楽に働いている人もいる。
この違いはどこからくるのだろう。
僕自身がサザエさん症候群(日曜日に会社に行くのが憂鬱になること)から脱却した経験から考えるに。
この違いはつまるところ、その人の「こうあるべき」「こうしないといけない」という思考の偏りによって生じるものだと考えている。
思い返すと、僕自身が昔「会社で働くのがつらい」と感じていた時は、以下のように悩んでいた。
- やらなければならない仕事がありすぎて終わらない。
- がんばって働いているのに、認めてもらえない。評価してもらえない。
- 上司や同僚の目が気になって自由に働けない。
- ほんとは行きたくないのに、上司や同僚と毎日のように飲みにいかないといけない。
今冷静になってふりかえると、こうした悩みの原因は以下のような思考だったように思う。
- どれだけたくさんの仕事が与えられていたとしても、自分一人でがんばってなんとかしないといけない。
- 他人から認めてもらうために、評価してもらうためにもっとがんばらないといけない。
- 上司や同僚に嫌われないように、他人の目線を常に意識して行動しなければいけない。
で、今の僕はというと。
180度考え方が変わってしまって、以下のように考えるようになった。
- 自分を犠牲にしてまでムリしてがんばって働かなくていい。上司や同僚も頼っていい。
- 他人から認めてもらうために、評価されるためにがんばらなくてもいい。
- 自分らしく、自由に行動してもいい。
我ながら凄まじい変わりっぷりだが(笑)、事実こうして考え方が変わってからは、今の会社で「仕事がつらい」と全く思わなくなってしまったのだ。
そうした体験から言えることは、ここまで書いてきたように。
「こうしないといけない」という考え方、一種の思いこみが「仕事がつらい」という状況を作り出しているということだ。
広告
「こうしないといけない」という思考を手放す方法
では、どうしたらその「こうしないといけない」という思考を手放すことができるのだろう。
この問いに対する答えは拙著に自分の体験と合わせて記したのだが、つまるところ少しずつ「こうしないといけない」と思っていることをやめていくしかないと考えている。
たとえば、今から以下のように行動してみる。
- 仕事を抱えこむのをやめてみる。
- もっと上司や同僚に助けを求めてみる。
- 仕事を断ってみる。
- 職場でもっと自由気ままにふるまってみる。
「いやいやいやいや」という声が聞こえてきそうだし、そんなあなたの気持ちは自然だ。よくわかる。
それでも僕がこうした提案をしているのは、「思考を変えるためには行動を変えるしかない」と思っているからだ。
思考を変えるもの。それは「安心感」
たとえば僕自身が仕事で「ムリして一人でがんばらなくていいんだ」と思えるようになったのは、勇気を出して「がんばること」を少しずつやめていったからだ。
そのことは、以下の記事にも書いた。
簡単に言うと、がんばることをやめてみて、「それでうまくいく」「大丈夫」という体験をすること。
こうした「安心感」を得ることで、人ははじめて「がんばらなくていいんだ」と思考を変えることができる。
けっきょくのところ、人がムリしてがんばってしまうのは、がんばらないと不安だからだ。
不安だからがんばってしまう。ということは、その不安を解消しない限り、がんばることをやめることはできないということになる。
で、その不安を解消するものは何かと言うと、「安心感」になる。
そして皮肉とも言えるが、その安心感を得るためには、「がんばらなくても大丈夫だった」という体験が必要になる。
つまり、こういうことだ。
- がんばってしまうのは、「がんばらないと大変なことになる」という不安を感じているから。
- 「がんばらないと大変なことになる」という不安を解消すれば、「がんばらないといけない」とは思わなくなる。
- 不安を解消するためにはがんばることを勇気を出してやめてみて、「大丈夫だった」と安心感を得る必要がある。
- だからがんばることをやめる必要がある。
禅問答みたいになったが、これが僕なりの「考え方を変える公式」となる。
まとめ
人が「仕事がつらい」と感じるのは、自分の中にある「こうあるべきだ」という思考に縛られているからだ。
- 仕事である以上、がんばって働かないといけない。
- 空気を読んで行動しないといけない。
そうした自分の中にある「こうあるべきだ」に縛られ、「こうしないといけない」とムリしてがんばっていると、「仕事がつらい」と感じることになる。
この解決策はここまで書いてきたように。「こうあるべき」「こうしないといけない」という思考を手放すことにある。
そして「こうあるべき」という思考を手放すことためには、ここまで書いてきた「考え方を変える公式」に則って行動を変えていかなければいけない。
行動を少しずつ変えていくことで「大丈夫なんだ」という安心感を手に入れる。
そうすることで、僕達は「こうあるべきだ」という考え方を手放すことができるということになる。
あなたはもっと自由に働いていいのだ。
ムリして一人でがんばらず、上司や同僚を頼ってもいい。
もっと自由に働いても、上司や同僚から愛される。
だから、大丈夫。
そう信じて、勇気を出して少しずつ行動を変えていってほしい。
理屈はわかったが、なかなか一歩踏み出す勇気がでないという人は以下のイベントに遊びにきてほしい。
一歩踏み出すきっかけを掴める最高の機会になるはずだ。
ということで、参考にしてほしい!!!
この記事を書いた人

滝川 徹
タスク管理の専門家・コンサルタント。Yahoo!ニュース、アゴラに記事掲載。
1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成し、およそ7時間の自由時間の創出に成功する。
その体験を出版した「気持ちが楽になる働き方 33歳大企業サラリーマン、長時間労働をやめる。(金風舎)」はAmazon1位2部門を獲得。その後講演やセミナー活動を中心に個人事業主としても活動をスタート。
2018年には順天堂大学で時間管理をテーマに講演を行うなど、月4時間だけ働くスタイルで個人事業で4年間で500万円の収入を得る。