「あぁ、やっぱりわかんない時はわかんないんだな〜」
先日同じ会社の別の社員と話をしていた時の話です。
その社員はとても忙しい日々を送ってるようで、生まれたばかりの子供と過ごす時間と仕事の時間とのバランスに悩んでいるようでした。
同じように葛藤した経験から、もう少しリラックスして仕事に取り組むことを提案したところ、彼の部署には仕事がデキる人がほとんどいないので、当面は自分がなんとかがんばるしかないということでした。
彼曰く、同僚がいつもトラブルを起こすので自分はその後始末に時間を奪われ、仕事が全然終わらないということです。彼から見たら同僚はデキない人の集まりに見えているみたいでした。
話を聞いていて「あぁ、自分もこんな時があったなぁ」と懐かしく思いました。そして「あなたががんばってるから、まわりががんばらないのかもしれないね」とやんわりとアドバイスをしておきました。
彼はあまりピンときていない感じでした。「あぁ、やっぱりわからないか」と思ったのはこの時です。
昔の僕も今の僕の考え方を理解できないでしょうから、仕方がないのかもしれません。
まわりの同僚がこんなにすばらしいと感じられるようになるとは、昔の僕も夢にも思わなかったでしょうから。
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必死にがんばった末にたどり着いた「がんばらない生き方」
昔の僕も彼と全く同じように感じていました。
同僚や部下は仕事がデキない人達ばかり。仕事を責任もって自分でやり遂げようという意思が見られず、いつも何かしら問題を起こす。いつも自分はその尻ぬぐいに追われる。
もっと優秀なメンバーに恵まれればもっといい仕事ができるのに。いつもそう思ってました。
そうして「自分が組織を何とかしなければならない」と必死にがんばっていたのです。
しかし自分がそうして組織のために必死にがんばっていても、誰も自分を認めてくれていないように感じていました。
そして散々悩み、苦しんだ末。僕がたどり着いたのは一冊の本でした。僕の価値観が180度変わるきっかけになったのは心屋仁之助さんの「一生お金に困らない生き方」でした。
その後心屋さんの本を全て読破した僕は、「がんばらない生き方」に目覚めたのです。
そうしたところ、人生が同じく180度好転していくことになりました。
組織は自分がなんとかしなくても、うまく回っていく
「がんばらない生き方」にしたがい、自分がやりたくない仕事をやめていきました。そうすると、次第に不思議なことが起きはじめました。
今まで指示をしなければ仕事をしてくれなかったと感じていた同僚や部下達が、今まで僕が「自分がやらないと組織が回らなくなる」と感じていた仕事をそれぞれやってくれるようになったのです。
その時はじめて僕は「組織は自分がいなくてもきちんと回っていくんだなぁ」と気づいたのです。
考えてみたらそうでした。
会社では僕は組織の歯車にすぎないのです。会社での仕事に限って言えば、僕の代わりはいくらでもいる。僕がいなくなれば、代わりの人が僕の仕事をやるようになるでしょう。何も問題なく組織は回っていくのです。
冒頭に紹介した彼も、昔の僕のように自分ががんばらないと組織の業績が落ちて大変なことになると思っていました。しかしそうはならないと僕は自分の経験から確信しています。
不思議なもので、自分がなんとかしなければならないという意識がなくなると、「みんなで仕事をしている」という感覚になります。
以前はみんながまわりにいても、極端にいえば「自分一人が組織を支えている」感覚でした。いつも孤独でした。
しかし今はみんながいると思えます。自分が忙しい時はまわりが助けてくれる。自分がミスをしても、組織としてみんなでカバーしてもらえばいい。そう考えるようになりました。
「自分がなんとかしなければ」をやめると、まわりがデキる社員に変わる
僕達が会社で働く意義はここにあるのではないでしょうか。
個人事業ならそれこそ「自分がなんとかしなければならない」のかもしれません。売上が下がったら収入に直結します。
しかしサラリーマンであれば、仮に業績が下がったって別にいいのではないでしょうか。
社員全員が身を粉にしなければ売上が維持できないのであれば、それは会社の仕組みにそもそも問題があるのだと僕は思います。それは社員個人の責任ではないのではないでしょうか。
ということで、もっとリラックスして働いていいと思うのです。自分でなんとかせず、まわりと一緒になって仕事をすればいいのです。
そうすると同僚や部下も「自分を信頼してくれている」「自分を頼ってくれている」と思い、一生懸命やってくれるのです。
「自分がなんとかしなければ」をやめると、まわりがデキる社員に変わるのです。自分の「見え方」も変わります。
だからもしあなたも同僚や部下がダメに見えるなら、「自分ががんばるからかも?」と思ってみてください。はじめは「かも?」でオッケーです。
そのうちきっと確信に変わっていくでしょうから。
「自分はこんなにがんばってるのに」という方はこちらのエントリーもオススメです。
オススメの書籍はこちら。