がんばってるのにわかってもらえない理由は「きちんと言ってないから」

自分ががんばってる姿を「他人にわかってほしい」と願うのは無理があるのかもしれません。

以前同僚と、別の同僚について話をしている時にあらためてそのことに気づきました。

その「別の同僚」は以前の僕がダメな社員と考えていた人でした。

仕事をお願いしても、興味がない仕事はやってくれません。そもそも「今忙しいから」と断ってきたりします(ちなみに後になり、その人は僕にとっての師匠になりました。詳しくは以下のエントリーで書いてます)。

そんな風に僕からみたら「仕事をしない人」が、同僚からは「あんなにがんばっていた人はいない」という評価をもらっていたのです。

「人に対する評価や見方というのは、人によってこうも違うのか」と、唖然としたのを覚えています。

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がんばっていたのにネガティヴなコメントをもらって「拗ねてしまった」過去

昔の僕はけっこうがんばっていたほうだと思います。

家庭が大切だったので、意識的に仕事オンリーみたいな生活はしていませんでした。しかしそれでも朝7時には出社し、夜9時くらいに帰る生活をしばらく続けていた時期がありました。

少なくとも当時の僕の同僚でここまで働いている人はいませんでした。

しかし今振り返ってみても、僕がそれだけがんばっていることを知っていた人はほとんどいなかったように思います。

そのことを痛感したのが、組織の残業を減らす取り組みをしていた時でした。

僕が当時いた組織では残業が恒常化していました。僕は組織の残業を減らすため、退社時刻を決めたり、自分で様々な仕組みを整えていきました。

しかし仕組みだけではまわりの心が動かないと感じた僕は、自分自身も自分が設定した退社時刻に帰る決意をしました。

曜日にもよりますが、19時になったら自ら率先して帰ったりしていたのです。

そうしたところ、後日同僚の誰かから「部下を置いて早く帰るのはどうかと思う」というニュアンスのネガティヴなコメントをもらいました。僕の会社で実施される360度評価のフィードバックの一部に記載されてました。

その人は僕が朝7時に出社してることを知らなかっただと思います。また、僕が組織の残業を減らすために自ら率先して早く帰っているということも知らなかったのだと思います。

「自分はこんなにがんばっているのに、まわりは全然わかってくれない」。そうして当時の僕はどんどん拗ねていったのです。

きちんと言わない自分が悪かった

朝7時から出社してることを露骨にアピールするかは別として、今ならもう少しうまくそのことを伝えられる気がします。

また、自分が率先して帰っていることもきちんとまわりに言えばよかったと、今ならわかります。

「言わなくてもわかってもらえるはず」と勝手に期待して、同僚に何も発信していなかった自分に問題があったことが今ならわかるのです。

だからこそ、がんばってる姿を他人にわかってほしい、気づいてほしいと考えるのは無理があると思うのです。

他人は自分のことに必死で、私達のことを私達程見ていないのです。

だからこそ、わかってほしいならきちんと言う必要があります。きちんと言う勇気がないという自分の問題を棚に上げて、人のせいにしてはいけないと思うのです。

もっと言えば、「わかってほしい」とそもそも思わないことではないでしょうか。

「わかってほしい」と思うということは、無理をしているということだからです。その辺の話はまたあらためて書こうと思います。

気になる方は以下のエントリーが参考になると思います。

いずれにせよ。わかってほしいなら、きちんと言うこと。これが大切なのではないでしょうか。こちらのエントリーも是非読んでみてください。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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