会議で資料の説明なんてしてたら、時間なんていくらあっても足りない。

日本の会社の会議で、よくある光景。

配られた資料を、まるで読み合わせするように、説明する。

最近どーしても、この慣習がシックリこない。

というか、もはや理解できない。

「それなら事前に資料を読んできてもらえばよくない?」とつい思ってしまうからだ。

資料について説明してもいい。

でもそれなら、資料を事前に読んできてもらえば、説明する側も伝えたいポイントだけ説明すればすむ。

質疑応答の時間を設ければ、参加者の不明点も解消できる。

「それでいいじゃん」と思うのだ。

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時間のコストだって、バカにならない。

各自が読めば2分で理解できる資料を、口頭で説明して5分かけると。一人あたり3分のロスになる。

会議の参加者が10人いたとしたら、会社全体で30分のロスになるわけだ。

当日の会議の開催時間についても同じだ。

会議で資料を説明する時間が省ければ、当日の会議の開催時間自体も圧倒的に短くなる。

「こんな風に考える僕がおかしいのだろうか?」と気になって色々調べてみると、 勝間和代さんや大前研一さんが出身の有名外資マッキンゼーの社内会議でも、多くの場合資料の説明は行われないそうだ。

伊賀泰代さんの著書「生産性」にも以下のような記述がある。

実はマッキンゼーの社内会議では、多くの場合、資料の説明は行われません。会議中に資料作成者が資料のページを一枚ずつめくりながらひとつひとつ説明するのは、「他の会議参加者が資料の内容を理解する」という成果目標に対して、非常に生産性が低いからです。それぞれが配られた資料に黙って目を通せば、たいていの資料は二分ほどで読むことができます。冒頭に「今から二分間、資料に目を通してください」と言って済むのであれば、一〇分かけて作成者の説明を聞くのに比べ、生産性は五倍も高くなります。

「うん、それはそうだよね」としか思えない。

ではなぜ、日本の会議では資料を説明することが当たり前になっているのだろう。

その理由を考えてみると、以下のような感じだろうか。

  • みんな当たり前のようにそういう仕事の仕方をしていて、他のやり方(資料を事前に配る)を単純に知らない。
  • 時間をかけて説明した方が効果(相手がより理解できる)があると思っている。
  • 会議の参加者から「説明をきちんとしてもらえなかった」と批判されたくない。

いずれの理由も正直理解に苦しむけど、最も欠如してるのは、「どうやったらこの仕事(この場合は会議)を早く終わらせられるのだろうか?」という思考だと思う。

そもそも「資料の内容を説明する」ということであれば、 メールで資料を送って、「不明点があれば聞いてください」とすればいい。

仮に会議を開催しないといけないようであれば、「 どうやったら会議時間を最も短く済ませることができるか」と考える。

そうすると、「資料を読み上げる時間がムダだな」ということに気がつくはずだ。

仕事で大切なのは生産性だ。

仕事を目の前にしたら、すぐに手をつけるのではなく、「どうやったらこの仕事(この場合は会議)を早く終わらせられるのだろうか?」と考える癖を作ろう。

そうしないと、 いつまでたっても自分の時間は取り戻せないよ。

ということで、参考にしてほしい!!!

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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