長時間労働から「残業ゼロ」に変わる人の共通点は「言えたこと」

残業ゼロのノウハウをセミナーで教えてる中で、気づいたことがあります。

それは、長時間労働から「残業ゼロ」に変われた人にある共通点があることです。

それは実は「言えたこと」なのです。

それは、上司に「業務量を減らしてほしい」と弱音を吐くということかもしれません。同僚に「助けてほしい」と助けを求めることかもしれない。あるいは上司に「自分はこういう仕事をしたいので、この仕事はやめたい」とわがままを言うことかもしれません。

誰に何を言うかは、もちろん人それぞれでしょう。

大切なことは、あなたが感じてることをそのまま上司や同僚に伝えることです。

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こんなシンプルなことなのですが、あなたもお察しの通り、これがとてもむずかしい。

なぜならこれは、「自分は今の業務量を処理できません」とか、「これ以上がんばれません」と、ある意味、上司や同僚に弱音を吐くことを意味するとあなたもきっと感じるからです。

しかし、これは事実と異なります。自分が感じていることを、きちんと他人に伝える。表現する。これは実は当たり前の権利なのです。だってあなたは奴隷じゃないし、自分が考えてることを他人に伝えたっていいじゃないですか。

たしかに僕達日本人は、がまんすることが美徳とされてきました。わがままを言うことは、恥ずかしいこととされています。犠牲心が尊ばれる。だからこそ、自分の感情、気持ちを他人に伝えることは「よくないこと」と僕達は感じるのです。

しかしそうして自分の気持ちをおろそかにして、他人の気持ち、他人の評価ばかりを気にするようになったから、今の長時間労働の現状があるのです。そしてあなたも、そろそろ限界を感じはじめている。本音は、「もうこんなに働きたくない」のはずです。

だったら、無理して仕事を抱えこまなくたっていいのです。だって、冷静に考えてみてください。仕事で大切なことは、組織に貢献することです。がんばることではありません。

日本の社会では、「とにかくがんばってればいい」という風潮があります。それは、「がんばらないと罪」という風土でもあります。しかし、これは間違っています。

会社員としてあるべき姿は、仕事で結果を出すことであり、がんばることに本来価値はありません。

そして、仕事で成果を出すために、仕事がデキる人は、仕事を選んでいるのが実態なのです。

仕事がデキる人は、平然と仕事を断ることができます。なぜなら、彼らは時間が有限であることを知っていて、限られた時間で最大の成果を出すためには、「仕事を選ぶこと」が大切と知っているからです。

だから、自分が感じていることを上司や同僚にきちんと伝えることです。そうして自分の気持ちを勇気を出して伝えた人が、「残業ゼロ」への切符を手にすることができるのです。

これは、セミナーで教えてる中で、「残業ゼロ」に変わっていく受講生の共通点として僕が気がついた秘密なのです。

タスク管理や仕事術に逃げてはいけません。一番大切なことは、仕事量をまずは減らすことなのです。仕事を減らして、仕事を選ぶ。そうすると、自然と仕事の成果を上がってくる。

そうすると、「残業ゼロ」で仕事の成果を上げられるという良い循環が生まれていきます。

そう。残業ゼロへの一番の近道は、「言うこと」なのです。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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