本屋から「残業ゼロ」のタイトルが消えた理由-会社員の悩みは「残業を減らしたい」から「仕事を早くかたづけたい」に変わった

最近本屋で「残業ゼロ」というタイトルの本を見かけることはめっきりなくなった。以前と比べ「残業ゼロ」という言葉の影響力が弱くなってきているということなのだろう。

これは自分自身がビジネスをやっていて肌で感じることでもあるし、知人や編集者と話をしていてもそう感じるところだ。

一方で、会社員の「時間がない」という問題が解決しているようにも思えない。あいかわらず同僚をはじめとしたまわりの会社員は忙しそうだし(むしろ前より忙しそうだ)、働く時間が減っているようにも見えない。

では、なぜ以前と比べて「残業ゼロ」という言葉に影響力がなくなったのだろうか。

今までずっと不思議に思っていたが、最近ようやく自分なりにこの疑問に対して答えを出すことができた。

その「解」は、「働き方改革」の浸透にあった。

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働き方改革で、「早く帰れない」という悩みがなくなった

「働き方改革」という概念が(実態はともかく)社会に浸透していったおかげで、会社員は「帰りたいのに、帰れない」という悩みを抱えることがなくなった。

どういうことかというと、昔の僕自身もそうだったが、以前は「早く帰りたいけど、まわりが遅くまで残っていて帰れない(帰りづらい)」という悩みがあった。そのこともあり、残業することは「当たり前」でもあり、「どうやったら残業を減らせるのか」ということに多くの人の関心があった。

ものすごくざっくり言ってしまえば、(社会的に)早く帰ることがある意味「禁止」されているような状態だったので、それに対する解決策を多くの人が求めていたということになる。

だからこそ、働き方改革が浸透する前は僕の師匠の吉越さんをはじめ、僕の「残業ゼロ」にも多くのニーズがあったのだ。

テレワークの浸透で働く時間とプライベートの境目が曖昧になった

「残業ゼロ」の影響力がなくなったもう一つの理由は、在宅ワーク、テレワークが増え、働く時間とプライベートの境目がなくなってきていることだ。

家や喫茶店で仕事ができるようになり、会社員はオフィスにいなくても時間があればメールやTeamsやLINEをはじめとした社内SNSをチェックしてしまうようになった。オフィス以外でも仕事をしてしまう機会が増えてしまったのだ。

そうして働く時間とプライベートの境目がなくなったことで、働く時間や仕事に多くの精神エネルギーを奪われているという会社員の本質的な悩みは変わっていないものの。本人達に「残業している」「残業させられている」という感覚がなくなってきているのではないだろうか。

ある意味、本人達は「仕事をかたづけたい」という自らの意志で仕事をオフィス外で行っている。そこに「残業している」「残業させられている」という感覚はない。だからこそ、「残業を減らしたい」「残業をゼロにするにはどうしたらいいか」という悩みがなくなってきているのではないだろうか。

そう。おそらく今の会社員の悩み(欲求)は、「仕事をできるだけ早くかたづけてスッキリし、自分の自由な時間を楽しみたい」というものに変わりつつあるのだ。

「働く時間を減らす」という本質的な悩み自体は変わっていない。でも、「残業を減らしたい」という感覚はない。だからこそ、以前と比べて「残業ゼロ」という言葉の影響力がなくなってきている。

僕はそんな風に考えた。君はどう考えるだろうか?

もしよかったら、君の考えを聞かせてほしい。

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この記事を書いた人

滝川 徹

1982年東京生まれ。

慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得、2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成し、およそ7時間の自由時間の創出に成功する。

その体験を出版した「気持ちが楽になる働き方 33歳大企業サラリーマン、長時間労働をやめる。(金風舎)」はAmazon1位2部門を獲得。その後講演やセミナー活動を中心に個人事業主としても活動をスタート。2018年には順天堂大学で時間管理をテーマに講演を行うなど、月4時間だけ働くスタイルで個人事業で4年間で500万円の収入を得る。

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