短時間労働を実現する人は発想が「逆」だからうまくいく

多くの人が短時間労働を目指しているにもかかわらず、ほとんどの人がそれを実現することができていません。
なぜなのでしょうか?
自分自身が残業ゼロを達成した経験をふまえると、多くの人の発想が「逆」だからだと思います。
多くの人が仕事の効率が良くなったら短時間労働にしようと考えています。しかし残念ながら、この発想で残業を減らした個人や会社を僕は知りません。
僕の経験上は「逆」です。短時間労働を達成したいなら、まずは実際に労働時間を減らすことが先決だと僕は考えています。
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早く帰るからこそ、仕事を大胆に減らすことができる
効率をよくしようとすること自体が悪いことだと言うつもりはありません。しかしやってるとわかりますが、今やってる仕事を効率よくしようと会議をしても、劇的に仕事を効率化したり、削減できることはほとんどないのではないでしょうか。
それはそうです。発想が変わらなければ、今やってることがムダという発想もでてこないからです。誰も今やってることをムダだと思って仕事をしていないからです。
これも「逆」だと思います。早く帰るから、大胆に仕事を減らすことができるのです。今まで3時間かかっていた仕事も、1時間しか割り当てられないから最短ルートを閃いたりするのです。
資料をじっくり読んでいたのが、必要な箇所だけ拾い読みするようになる。丁寧に報告書を書いていたのが、ポイントだけ押さえた内容で書くようになる。時間がないからこそ、どうやって時間内に終わらせるか。考えるようになるのです。
僕の場合、タスク管理という武器はありました。しかしタスク管理ができれば残業を減らせるわけでは必ずしもありません。僕自身もタスク管理を3年やってた時ですら、残業はいっこうに減らすことができませんでした。
タスク管理は早く帰るための手段にすぎないのです。早く帰ることの不安を、タスク管理で仕事を見える化することで和らげることが目的とも言えます。
そういう意味で仕事を効率化したり、業務を削減することも手段なのです。実際に早く帰らなければ意味がありません。
2週間いつもと違う働き方をしてみる
ではどうすればいいのか。それは少しずつでいいから、とにかく今日から早く帰ってみることなのです。いつもより30分早く帰ってみましょう。
そしてそれを2週間続けてみてください。毎日30分早く帰ってたら、仕事が溜まって大変なことになると思うなら、実際にやってみてから言いましょう。
少なくともあなたが会社員なら、ピンチになったらまわりの人に助けてもらえばいいだけの話なのです。
あなたのまわりで実際に早く帰ってる人がいるなら、その人に秘訣を聞いてみてください。きっと僕と同じようなことを言うはずです。
そこで「私には無理」とあきらめてしまうのか。それとも「とりあえずやってみよう」と思うのか。違いはそこだけなのです。
明日から残業ゼロにする必要はないわけです。毎日15分からでもかまいません。まずは2週間いつもと違う働き方をしてみてください。今日中に本当にやらなければならない仕事はそうないはずです。
短時間労働を実現したいなら、厳しいようですが話はそれからだと思います。
あ、安心してください。昔の僕も本に同じようなことが書いてあって、「そんなのムリ」と思ってました。あなたの気持ちもよくわかります。
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だから僕は確信しているのです。少しずつやれば、必ずあなたの労働時間は減ります。そう信じて、やってみてください。
この記事を書いた人

滝川 徹
タスク管理の専門家・コンサルタント。Yahoo!ニュース、アゴラに記事掲載。
1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成し、およそ7時間の自由時間の創出に成功する。
その体験を出版した「気持ちが楽になる働き方 33歳大企業サラリーマン、長時間労働をやめる。(金風舎)」はAmazon1位2部門を獲得。その後講演やセミナー活動を中心に個人事業主としても活動をスタート。
2018年には順天堂大学で時間管理をテーマに講演を行うなど、月4時間だけ働くスタイルで個人事業で4年間で500万円の収入を得る。