滝川 徹 
会社での評価と、あなたの人間としての価値は全く異なるものです。
多くの人は頭ではそのことがわかっていても、どうしても無意識に会社での評価と自分の価値を結びつけてしまっているように感じます。
会社の場合は、会社での評価が収入にも直結しているので、なおさらそういう傾向になりがちです。
だからこそ、「会社での評価＝自分の人間としての価値」と無意識に捉えてしまうこと自体は極めて自然なことだと言えます。
しかしですね、そう感じてしまうのは会社の評価のメカニズムを理解していないからに他なりません。
今日は会社の評価のメカニズムを解説することからはじめたいと思います。
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会社の評価のメカニズムはシンプルでして、簡単に言うとあなたが会社の求める価値観に沿って行動しているかどうかで決まります。
わかりやすい例をあげれば、自分のプライベートを犠牲にしてでも仕事を優先する従業員を評価している会社で、残業せず毎日早く帰ったり、好き放題休暇を取っていれば当然評価されないわけです。
会社で評価されている人を観察してみてください。その人がどんなふうに社内で立ち振るまっているのか。どんなふうに仕事をしているのか。
そこに「会社が社員に求めている価値観」が潜んでいます。
たとえば、立ち回りが上手な人。社内で敵も作らず、いつもニコニコしていて、「そうだよね」と共感してくれるいわゆる「いい人」。
そんな人が評価されている会社では、そのように行動しないと評価されないということになります。
いわゆる「実力」は関係ありません。もちろん、全く関係なくはありません。しかし、評価を決めるほとんどの要素は「あなたが会社の求めるように行動しているか否か」なのです。
冷静に考えてみてください。たとえばスティーブ・ジョブズが日本の大企業に勤めていたら。評価されると思いますか？
あんなに傍若無人に振る舞っていれば、間違いなく最低の評価を下されるはずです。
ではスティーブ・ジョブズは人間として価値がないということになるのでしょうか。
少なくともビジネスの面では天才なわけで、価値がないわけがないですよね（仕事での価値と人間の価値は一致しませんが、そのことは今は置いておきます）。
話を戻しましょう。
つまり、会社の評価は「会社が求めている人物像」に「どれだけ自分を合わせられたか」で決まるということです。
この仕組みがわかると、会社の評価と自分の人間の価値を結びつけるのは「全くのお門違い」ということがわかります。
なぜなら、会社員として重要なのはいわゆる仕事の「実力」ではなく、「会社の求める価値観に自分を合わせられる能力」に他ならないからです。
「会社の求める価値観に自分を合わせられる能力」の面で才能がある人が、会社で評価され出世していくということになります。
正確にいうと、「上司の求める価値観に自分を合わせられる能力」と言えるかもしれませんね。
だからこそ、サラリーマンは運が大切と言われるのです。
だから、もしあなたが会社で評価されないことに悩んでるなら、気にしないことです。
仕事はあくまで人生を楽しむために必要なお金を稼ぐ手段。会社の評価とあなたの人間としての価値は全く関係ないのですから。
あとは、あなたの選択の問題です。
もっと評価されたり、収入が欲しければ居場所を変えることです。転職するか、独立すればいいということになります。
仕事で評価されないことに悩んで鬱になるなんて、（なってしまったら仕方ないのですが）もってのほかということがわかったのではないでしょうか。
転職や独立も、そう簡単に踏み出せないという気持ちもわかります。そんな方は、今の会社で自分らしく自由に働ける方法を探し続けることです。
そのやり方は、僕の本であったり、このブログに書いています。
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