ビジネスの成功はスキルでも能力でもなく「価値に気づく能力」で決まる–ちきりんさん著「マーケット感覚を身につけよう」

「価値に気づく能力」。それが、「マーケット感覚」だ。

自分の提供してる商品やサービスには自信がある。でも、なぜか思うように購入されない。そう悩むあなたは、「自分が何を売っているのか」を正しく理解していないのかもしれない。

その悩みを解決してくれるのが、本書で書かれている「マーケット感覚」に他ならない。

「マーケット感覚」があれば、あなたは誰に対してどんなサービスを提供すればよいか。わかるようになる。その結果、顧客が求めている本当の「価値」を提供できるようになる。そうすれば、お金は必然と後から必ずついてくる、というわけだ。

その「マーケット感覚」は一体何なのか。どうすれば、それを身につけることができるのか。

本書ではこれがわかりやすく書かれている。

ビジネスで苦戦している人にはものすごく役立つ情報が満載の一冊なので、今日は本書の内容を抜粋して紹介しようと思う。

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「マーケット感覚」とは「価値を見極める力」

「マーケット感覚」について、本書では以下のように説明がなされている。

「それぞれの市場で売られているものは、米やスイカ、自動車といったモノではなく、なんらかの「価値」です。身の回りの市場を見たときに、そこで取引されている価値は何なのか。それを理解できる能力=マーケット感覚が、これからは重要となるのです。」

「マーケット感覚」とは、一言で言うと、「顧客が何に悩み、どんな価値を求めているのか。それを理解する力」と言える。

この「マーケット感覚」があれば、顧客が求める価値を正しく理解し、それを提供できるようになる。

逆に言うと、「マーケット感覚」がないと、顧客が求めている価値を提供できない。だから、「売れない」ということなるわけだ。

自分では良い商品、サービスを提供していると思っているのに、「思うように買ってもらえない」と悩んでいる人は、「マーケット感覚」が少しズレているのかもしれない。

本書では、「マーケット感覚」について、以下のような表現もされている。

「それぞれの段階にいる人が何に悩み、どんな価値を求めているのか、正しく理解する力」

自分の顧客が何に悩み、どんな価値を求めているのか。それを正しく理解する。この能力が「マーケット感覚」であり、これからの時代に大切になってくるというわけだ。

「マーケット感覚」はわかった。では、どうしたらそれを身につけることができるのか。

次にあなたが聞きたいのは、そこだろう。

それについても本書ではバッチリ書かれている。紹介していこう。

「マーケット感覚」を身につけるには、とにかく「作品」を市場に出し続けること

結論からいうと、とにかくトライ&エラーを繰り返すことだ。

以下、本書から引用する。

「市場でモノを売る」というのは、「売ってみて、売れるかどうかを見て終わり」ではありません。「これでは売れませんよ」という市場からのフィードバックを得、商品や売り方を改善するために「売ってみる」のです。つまり、成功するためではなく、成功に不可欠なヒントを得るために、市場と向き合うのだと考えればいいのです。

たとえば、読まれるブログを作りたいとしよう。そのためには、どうするか。それは、とにかくたくさん記事をたくさん書くことだ。

「マーケット感覚」がないうちは、読まれるブログは作れない。とにかく記事を書き続けるしかない。そのうち、読まれる記事がでてくる。

これが、「市場からのフィードバック」だ。

そうしたフィードバックを得ながら、またさらに記事を書き続ける。そうすると、読み手がどんな記事に価値を感じているのか。わかるようになってくるということだ。

ちきりんさんも、以下のように書いている。

「誰でも個人で発信できる時代が来たと言われますが、マーケット感覚がないと、せっかく発信しても多くの人に届けることができません。このとき大事なのが、失敗してもいいので、作品をどんどん市場に出すことです。」

そう。「作品」をとにかく市場に出していくこと。市場のフィードバックを得ながら、試行錯誤していくこと。

これがマーケット感覚を身につける方法ということになる。

まとめ

「マーケット感覚」とは、顧客が何に悩み、どんな価値を求めているのか。それを理解する力だ。

この「マーケット感覚」がないと、顧客が求めている「価値」を正しく提供することができない。そうすると、自分ではよい商品と思っていても、顧客は価値を感じない。だから、商品が購入されないということになる。

「マーケット感覚」を身につけ、顧客が求めている価値をきちんと提供していくこと。これこそが、重要だということだ。

これはつまるところ、「自分はどんな価値を売っているのか」ということに意識的になることとも言える。

そして、「マーケット感覚」を身につけるためには。

とにかく、商品(作品)を市場に出し続けるしかない。そうして市場からのフィードバックを得て、改善していく。これを繰り返していくのみ。

近道はないけれど、失敗すればするほど、やればやるほど、成功に近づくということがわかる。

ちきりんさん、以下の動画でも「マネタイズより、とにかく価値を提供することを考えるべし」と語っている。

とても役に立ったので、オススメしておく。

ぜひ、本書も読んでみてほしい。

「自分には何の取り柄もない」と感じていて、マーケット感覚を身につけたいと考えてる方は以下の講座を受けにしてほしい。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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