先日開催したタスク管理勉強会での質問の中に「タスクリストを作る際、見積もり時間を入れたほうがいいのか」という質問がありました。
結論から言うと、「いれたほうがいい」ということになります。
それは以下の3つのメリットがあるからです。
- 一日の見通し(全体像)が見えるという安心感を手に入れることができる
- 「今日も一日何もできなかった」というストレスの解消に繋がる
- デッドライン効果でタスク毎の効率が最大限に高まる
今日はその理由を説明していきましょう。
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一日の見通しが見えるという安心感を手に入れることができる
TaskChuteやたすくまなどのタスク管理ツールの素晴らしいところは、タスクの見積もり時間が入っていれば予定終了時刻を教えてくれることです。僕自身、仕事中はこの予定終了時刻を見て仕事を調整しています。
その予定終了時刻は確かに完璧ではないかもしれません。しかしまず今日どれくらいのタスクをやったら何時に帰れるのか。その見通しを知ることが、安心感に繋がります。
もし単にタスクのみしか記載されていないタスクリストの場合、自分が果たしてどれだけ今日タスクをこなせるかがわからないため、(自覚するかは別として)まず一抹の不安を感じることでしょう。
「今日も一日何もできなかった」というストレスの解消に繋がる
タスク毎に見積もり時間を設定せずにタスクリストを作った場合、確かに仕事の漏れはなくなるかもしれません。
しかし、それはあくまで「やることのリスト」であって、「今日どれだけ仕事をやるのか」という正確なリストではないわけです。
そうすると一日が終わった段階でやり残したタスクを目の当たりにし「今日も(思ったほど)仕事が片付かなかった」とストレスを感じることでしょう。
自分がどれだけタスクをこなす予定だったかという「事前期待」と、実際にどれだけタスクを処理できたかの「結果」の差が小さいほど人は満足感を感じます。
事前期待と結果に大きな差があると「今日一日何もできなかった」とストレスを感じるわけです。
このストレスを小さくするために一番有効な手段が実はタスク毎の見積もり時間を正確に反映したタスクリストを作ることなのです。
デッドライン効果でタスク毎の効率が最大限に高まる
今日仕事で使える総時間を僕は「箱」と呼んでます。8時間働くなら、8時間の箱となります。
残業をしないコツはこの「箱」を意識することです。箱がないと、(実は終わりはないのですが)仕事が終わった時が帰る時間となってしまい、つい人は残業してしまうのです。
箱を意識できてはじめて、各タスクにどれだけ時間をかけられるかが決まります。これも各タスクを効率化するコツです。
当たり前ですが目の前のタスクを処理する時、時間制限があったほうが仕事は効率が上がります。いわゆるデッドライン効果ですね。
しかしタスクの見積もり時間を設定しないということは、デッドライン効果のメリットを活かさないことになるわけです。
箱を意識すれば、自ずと各タスクに割り当てる時間もある程度決まってきます。
すなわち、「どれくらいで終わるかな」と見積もり時間を設定するのでなく、逆です。自分の待ち時間がどれくらいあって、このタスクに「どれだけ時間をかけられるか」で見積もり時間を設定するのです。
そうすることで、デッドライン効果により仕事は劇的に効率化していくのです。これは僕自身「残業ゼロ」を実践するようになって体感したところです。
以上の3つのメリットから、僕はタスクリストを作る際は見積もり時間を設定することをオススメしています。
もし設定されていないという方は、早速試していただき、これらのメリットを体感してほしいと思います。
是非、トライしてみてくださいね。
技術評論社
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