「何を減らすべきなのか」すぐにわかる、優先順位の付け方-「あれもしたい、これもしたい」という「欲張りさん」を抑えこむ4つのステップ

やぁ、みんな!

最近はレスイズモア(Less is more)をはじめ、「やることを減らす」という考え方が流行ってる。

言ってることはわかる。

でも問題は、何を捨てるべきで、何を残すべきなのか。その基準というか、決め方がよくわからないってことだ。

今自分がやってることで、捨てられそうなものなんて、何一つない。そんなものがあれば、とっくに捨ててる。レスイズモアって言ったって、何を捨てたらいいんだ。

君はそんなふうに感じてるんじゃないかな。

今日はそんな悩める君に、シンプルな解決策を提供したいと思う。

一つのシンプルなマトリクスさえあれば、たった4つのステップで君の「本当にやらなければいけないこと」は明らかになる。

君は自分が何を捨てるべきで、何を残す(やる)べきなのか。全てが明らかになるだろう。

君は紙とペン、少しだけの時間を用意してくれればいい。

準備はいいかい?それでは、はじめよう。

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まずは図の説明から

上の図は僕が作った「優先順位のマトリクス」だ。まずはこの図の説明からはじめよう。

仕事、プライベートにおける全てのアクティビティ(活動)は上の図のどこかの領域に分類できる。

上の図には、次の4つの領域があるのがわかるはずだ。

  • やりたい度が高く、役に立つ度が高い領域
  • やりたい度が低く、役に立つ度が低い領域(青い領域)
  • 役に立つ度が高く、やりたい度が低い領域
  • 役に立つ度が低く、やりたい度が高い領域

まずは図の2つの軸となっている「やりたい度」と「役に立つ度」の説明からはじめよう。

「やりたい度」の軸について

まずは「やりたい度」の説明から。これは比較的イメージがつきやすいんじゃないかな。

「やりたい度」は簡単に言えば、そのこと(活動)を「やりたい」と感じる度合いを指す。

たとえば仕事でいえば、仕事の中で充実感ややりがいを感じる仕事。こうした仕事は「やりたい度が高い」と言える。

プライベートで言えば、夢中になれるゲーム、好きな映画を見るなどは、やりたい度が高いだろう。

言うまでもないが、たとえば同じゲームでも「おもしろい」と感じる人もいれば「つまらない」と感じる人もいる。

やりたい度を考える時に大切になるのは、「自分が」その活動に対してどう感じるか(やりたいと思うのか。そう思わないのか)どうかになる。

「役に立つ度」の軸について

次に、「役に立つ度」の軸について説明しよう。

これはものすごく簡単に言ってしまえば、「収入、評価に直結するか否か」の度合いだ。

たとえば仕事の中でも、収入や評価に大きく貢献する仕事もあれば、そうでもない仕事があるはずだ。

たとえば全国で表彰されるような仕事は役に立つ度は高いし、単にコピーを取るという仕事は役に立つ度は低い(あくまで一般的に。もちろんその人の仕事内容による)。

プライベートの例でいえば、ゲームは役に立つ度は一般的に低い(君がプロゲーマーなら話は別だろう)。

また、もし君が作家になりたいなら、本の原稿を書く、ブログを書く時間も役に立つ度は高いだろう。

「役に立つ度」は直ちに今、収入や評価につながらなくてもかまわない。

将来の収入、評価、夢につながるような行動も「役に立つ度」が高い活動と言っていい。

大切なこと。青いとオレンジ色の領域ついて

もう一つ、この図で知っておいてほしいことがある。

それは、青い領域とオレンジの領域の割合(面積)が異なることだ。

図を見るとわかる通り、青い領域は全体の面積の80%を占めている。一方で、オレンジの領域は全体の20パーセントだ。

これは「80対20の法則」の考え方を取り入れたものだ。

80対20の法則とは、簡単に言えば、次のような概念だ。

  • 仕事で言えば、仕事の成果の8割は2割の仕事が生み出している(逆にいえば、8割の仕事は大した成果をあげない)。
  • プライベートの活動でいえば、僕達の幸せの8割は2割の活動が生み出している(逆にいえば、8割の活動はたいして幸せに結びついていない)。

つまり80対20の法則では、仕事でもプライベートでも、成果を生み出さない8割の活動を捨てよう(あるいは減らそう)と言っている。

そして、もっと成果につながる2割の活動を増やそうと言っている。

僕が作った「優先順位のマトリクス」も、基本的にはこの概念を活用したものだ。

この図で言えば、成果を生み出さない8割の活動とは、青い領域である「やりたい度が低くて、役に立つ度が低い領域」を指している。

だからこの領域の面積を全体の80%にしていて、残りの面積を20パーセントに設定している。

このことを頭にとめておいてほしい。

そのうえで、ワークに入っていこう。

ステップ1 やりたいことを書き出す(仕事編)

まず、自分が「やりたい」と感じる活動を書き出していこう。

まず、仕事から。

仕事は特に項目(活動)が少なくなるかもしれないが、気にしないこと。そもそも(80対20の法則により)今やってることの20%以下になるはずだから、それでいいんだ。

今やってる仕事の中で、「やりがいがある」「もっとこの仕事に時間をかけたい」と思う仕事はなんだろうか?

たとえば僕の場合は、次のようなものになるだろう。

  • 人に何か教える活動(セミナー、勉強会など)
  • クリエイティブだと自分が感じる仕事
  • 「これは自分にしかできない」と感じる仕事

書き出してみてほしい。

ステップ2 やりたいことを書き出す(プライベート編)

次に、仕事以外のプライベートの活動で、「やりたい」「もっと時間を増やしたい」と思うことを書き出してほしい。

この時、「役に立つ度」は一旦忘れること。たとえばゲームなどは「ムダな時間」と思って思わずリスト候補から外してしまうかもしれない。でも、罪悪感なく書き出すこと。

たとえば、僕の場合は次の通りとなる。

  • ゲーム
  • プールで泳ぐ
  • 映画を見る
  • バラエティ番組を見る。
  • 本を読む
  • 家族と過ごす

ステップ3 「役に立つ度」を軸に「やりたいこと」を分類する

そうして「やりたいこと」を書き出したら、「役に立つ度」を軸に次の2つの領域に分類してみよう。

  • やりたい度が高く、役に立つ度が高い領域
  •  やりたい度が高く、役に立つ度が低い領域

たとえば僕の場合、プライベートの活動で「やりたい度が高く、役に立つ度が高い領域」に入る活動は次のようなものになる。

  • ブログを書く
  • 本の原稿を書く
  • 本を読む。
  • 映画を見る。

一方、「やりたい度が高く、役に立つ度が低い領域」は次のようなものになるだろう。

  • ゲーム
  • プールで泳ぐ
  • バラエティ番組を見る

ここまで書いたら一旦OK。次のワークに進もう。

ステップ4 「役に立つ度」が高い活動を書き出す

次は、「役に立つ度」が高い仕事、プライベートの活動を書き出してみよう。

ここでは、先程書いた「80対20」の法則を念頭におきながら、次の質問に答えを出す形で書き出してみてほしい。

  • 自分がやっている仕事の中で、成果を生み出している20パーセントの仕事、すなわち、上司や同僚から評価されている仕事はどれだろうか?
  • 自分がプライベートで行っている活動の中で、自分の幸福の80パーセントを生み出してる活動はなんだろうか?

ワーク後にわかること

ここまで、無事書き出せただろうか?

そうしたら、結果的に君は図のオレンジの領域を全て書き出せたことになる。お疲れ様!

そして実は、これで君の「何を捨てて、何をやるべきか」のワークは終了なんだ。

青い領域はどうなったんだって?

だって君はオレンジの領域に答えを出した。それ以外の活動は全て青い領域の活動ってわけさ。

そう。君が書き出したオレンジの領域の活動以外は全部「やらなくていい」という結論になるってことさ。

ワークのあとに、君が取るべき戦略

君がこれから取るべき戦略はシンプルだ。

一言で言えば、オレンジ色の領域の活動(時間)を増やし、青色の領域の活動を減らしていくことだ。

オレンジ色の領域の中で特に大切なのは、次の2つの領域だ。

  • やりたい度が高く、役に立つ度が高いこと
  • 役に立つ度が高く、やりたい度が低いこと

「やりたい度が高く、役に立つ度が高いこと」は君の人生の充実度を決めるものだ。大切にしよう。

そして、「役に立つ度が高く、やりたい度が低いこと」は、わかりやすく言えば、食っていくために必要な活動。これをおろそかにすると食っていけなくなる。ここも大切な活動だ。

上の二つに比べたら、「やりたい度が高く、役に立つ度が低い」領域は同じオレンジ色の領域でも優先順位は少し下がる。これはいわゆる「余暇」だ。

一見この活動は「別にいらないんじゃね?」と思うかもしれない。でもこの時間をおろそかにすると、人生は貧しくなる。

必ずしもたくさんの時間を費やす必要はないかもしれないが、一定の時間は割くことを意識してほしい。

ちなみに最終的なゴールは次のようなものになる。

「役に立つ度が高く、やりたい度が低い」ことを減らし、「やりたい度が高く、役に立つ度が高い」ことを増やすことだ。

そうすれば「余暇」に費やす時間も増え、君の人生はバラ色になっていくだろう。

時間はかかるだろうが、ここをゴールにあきらめずに取り組んでいってほしい。

残る「どうやったら、捨てることができるのか」という問い

君の言いたいことはわかる。

オレンジ色の領域のことだけやるなんて、自分にはとても無理だ。青い領域のこともやらないと、大変なことになってしまう。そうだろう?

どうか落ち着いて。さすがの僕も、いきなり青い領域の活動を全部捨てろって言ってるわけじゃないんだ。

あくまで今日の記事では、君が何を捨てるべきで、何をやるべきなのか。その「正解」を導き出したにすぎない。

そもそもこの「正解」を導き出さなければ、何を捨てるかがわからないだろう?

今日は何を捨てるべきなのかがわかった。それだけで大きな前進じゃないか。

そうして次の論点は、「では、どうやって青い領域を減らしていくの?」となる。

このことについては次の本に書いているところなんだ。

待ちきれないって?

そんな君は、ひとまず次の記事を読んでみてほしい。

僕のPodcastの次のエピソードも役に立つはずだ。

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僕の本にも、答えは書いてある。Kindle Unlimitedに入ってるなら、無料で読めるから是非読んでみてほしい。

今日も最後まで読んでくれてありがとう!ぜひ君の感想を聞かせてほしい!

この記事の感想、フィードバックがあったらぜひ教えてほしい。

それが僕のブログを書き続ける、励みになる(ようするに、励ましてほしいんだ。察してほしい)。

「次はこんなテーマで書いてほしい」というリクエストも、いつでも大歓迎だ。

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返事は必ずしもできないかもしれないが(できるだけするつもりだ)、全てのメッセージに目を通すようにはしている。

君からのメッセージを楽しみにしている。

それではみんな、Have a nice day!!!

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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