夫が妻のちょっとした一言にキレてしまうのは、自分を「ダメなヤツ」と認めたくない気持ちからだった–夫婦円満のための、夫による夫のトリセツ

先日、妻とちょっとした口論になって、わかったことがある。

それは、僕が妻に対して「カチン」ときて、口論になってしまう時。

毎度同じ「パターン」があるということだ。

それは大抵の場合、妻が僕の行動に対して一言言い放ち、僕がその一言に対し「反応」してしまうというもの。

反応する時は大なり小なり怒りを感じている。

大抵の場合、僕は自分の行動を正当化するために。いかに自分が間違っていないか。主張する。

それで大体口論になる。

おもしろいのは、ここからだ。

今回の口論もそうだったが、大抵の場合、妻の一言は「何気ない一言」であることが多い。

にもかかわらず、僕はその一言が「流せない」のだ。

むしろその何気ない一言をなぜか「攻撃」と捉え。勝手に怒りを感じ、妻に怒りをぶつけてしまう。

そんなお決まりのパターンを紐解くと。

このパターンの根底には、「自分のダメなところを認めたくない」という僕の謎の「プライド」があることがわかった。

つまり、「仕組み」はこうだ。

妻の何気ない一言で、自分のことを「ダメなヤツ」と勝手に感じる。

自分のことを「ダメなヤツ」と認めたくないから、「俺はダメなヤツなんかじゃない!」と自分を守るために怒りを感じてしまうというものだ。

そしてこのパターンは、きっと世の夫(男性と言っていいかも)には「あるある」なのだと思う。

だからこそ、このパターンを解説することは。世の夫婦円満の一助になるはずだ。

夫は自分のパターンを知ることで、妻の何気ない一言を攻撃ととらえず、冷静に受け止めることができるようになる。

妻は夫のパターンを知ることで、「あなたを攻撃しているわけじゃないのよ」と一言言えば、喧嘩を未然に防ぐことができる(あなたが悪くないことはわかるが、まぁ、ここはいいじゃないか)。

ということで。

今日は先日僕が妻と口論になった経験から、夫がなぜ妻の一言にキレてしまうのか。

解説していこうと思う。

今日も早速いってみよう!!!

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きっかけとなった、一通のハガキ

きっかけは、家に定期的に届く大手進学塾の勧誘ハガキだった。

今年の4月に広島に転居したため、前住んでいた東京の住所から転送されてきた。

広島にいる僕達にはもう関係ない。

「大手進学塾にハガキをもう送らないように、電話してほしい」。

そう妻から頼まれた。

それならお安い御用だ。ということで、ハガキに書いてある連絡先を見て、早速電話してみてみる。

担当の女性が出た。ここで、「もういりません」と言うわけだが。

ここで一瞬、僕は担当の女性になんて言ったらいいか。迷ってしまった。

それは、「当面の間」ハガキを止めた方がいいのか。それとも、今後一切ハガキを送ってもらう必要がないのか。

「はたしてどっちなのだろう?」。

そんな迷いが生じた。

怒りのスイッチが入る原因となった、「一言」

そもそもハガキを止めるきっかけになったのは、妻の話だと「広島に転居したから」という話だった。東京にいた時は、ハガキを止めていなかった。

ということは。

東京に戻ったら、またハガキをもらう(再開する)必要があるだろうか?

そんな思考が、僕の脳内で一瞬流れてた。

そこで僕は思わず「『当面の間』送らないでほしい」と女性に言ったのだった。

担当の女性はこういう電話に慣れてるようで。「はい、わかりました」の一言で電話のやりとりは終わったのだが。

話はここからだ。

電話を切った後、妻から「『当面』という言葉はいらないでしょ」と言われた。

そこで僕のスイッチが入ってしまった。

自分のことを「ダメなやつ」と認めたくない僕

今思うと、「自分なりに(当面か、今後一切いらないか)一生懸命考えたのに!」という思いがあったのだろう。

気がつくと僕は一生懸命、自分がどうして「当面」という言葉を選んだのか。力説していた。

今思うと、自分が無能なヤツ、ダメなやつだと言われた気がして。それを認めたくなかったのだろう。

僕は一生懸命、「俺は言葉を選ぶのを間違えたわけじゃない」と烈火のごとく怒りながら、力説をしていた。

そんな僕に妻は一言言い放った。

「『当面はいらなかったね』でいいじゃない。どうしてそこを流せないの」

そこで僕は「ハッ」と冷静になった。

たしかにその通りだ。

冷静に考えたら、大したことじゃない(あなたもきっとそう思ってるはずだ)。

どうして僕は烈火のごとく怒ってしまったのだろう。

そこで、僕はいつもの自分のパターンに気がついた。

謎のプライドと、いつものパターン

「あー、またやっちまったか」と僕は思った。

そう。僕には妻に怒りを感じるパターンがある。

大抵が、今回のように。

妻から何かを指摘され、自分が「ダメなやつ」と感じた時なのだ。

それはきっと、「自分はダメなやつじゃない」という謎のプライドがあって。

そのプライドが傷つけられたように感じると、僕は怒りを感じるのだ。

これはきっと、僕だけじゃないはずで。

「自分は仕事がデキる」と思ってる男性ほど、妻からこうした注意をされると怒りを感じるんじゃないだろうか。

それはきっと、「プライドを傷つけられた」と感じるからだと思う。

で、このプライドの正体をもう少し分析してみると。

根っこには、「自分がダメなことを認めたくない、見せたくない」という気持ちが隠れている。

僕達はきっと、ほんとは自分がダメなやつだと知っていて(正確に言うと、そう「思いこんでいる」)。

妻や他人から注意や指摘をされると、「あなたはダメなんだ」と指摘されたような気がしてしまうのだ。

そして自分(の感情)を守るために。怒りを感じる。

そんな仕組みに妻の一言で気づかされて。

口論の途中にもかかわらず、僕はおもわず笑ってしまっていた。

怒りを感じたのは、妻が悪いわけじゃなく、自分の謎のプライドが原因だと気がついてしまったからだ。

自分のあまりのアホさに、僕は笑ってしまっていた。

まとめ

こんなふうに、僕(夫)達には。自分にはわからない、怒りを感じるパターンがある。

そしてこのことを知っておくと、同じようなパターンで怒りを感じにくくなる。

僕自身はあれから。

妻に何か言われて少しイラッときても「自分のことをダメだなって思ってなかったら、どう感じるかな」と考えるようになった。

そうすると、「今言われたことも、『そうだね』で終わりだな」と冷静に捉えることができるようになった。

もちろん人間だから、時にはまた怒ってしまうこともあるだろう。それはそれで、仕方ないかなとも思う。

でも、このパターンを知っておけば。

夫は妻に無用な喧嘩をふっかけにくくなるし、万が一ふっかけてしまっても。

妻は悪くないということに、早く気づけるようになる。

妻側も(夫が一方的に悪い場合にも)「あぁ、またパターンにハマってるのね」と寛容な気持ちになれるのではないかと思う。

この記事が広まることで、世の中の夫婦の相互理解が少しでも進んだら、とっても嬉しい。

ということで、参考にしてほしい!!!

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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