滝川 徹 
時間外労働の
上限規制がはじまると、
残業できない会社員は
「やりがいのある副業」
を求めるようになる。
先日神田昌典さんが講演で、
そう言っていた。
「なるほど」と、
思うところはある。
人は充実した人生を
おくりたいと思っている。
今まで「仕事＝人生」という
価値観で生きてきた人は、
暇を持て余してしまうかもしれない。
でも、
20年くらいのスパンで考えると。
僕は、
「やりがいのある副業」よりも、
人は「家族との時間」を
求めるようになる。
家族を軸とした
欧米のライフスタイルに
シフトしていく。
僕はそう考えている。
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欧米も昔は長時間労働が問題になっていた
その理由の一つは、
欧米もそのように
変化してきたから。
意外と知られていないが、
欧米も20年くらい前は
長時間労働が問題となっていた。
今ではほとんどの国民が
18時には仕事を終えるオランダも、
1982年に
政府・労働組合・経営者団体の
代表者で労働時間の短縮を行う旨の
合意がなされている。
「ワッセナー合意」だ。
それまでは、
長時間労働が当たり前だった。
では今、
欧米はみな、
「やりがいのある副業」に
勤しんでいるのか。
必ずしもそうではない。
むしろ欧米は、
家族を軸としたライフスタイル
にシフトしている。
先日話した
オーストラリア人からの
話も興味深かった。
「働くことも大切だけど、
僕らにとっては家族と過ごしたり、
spare time（余暇）が
とても大切なんだ」
歴史は繰り返す。
日本にも、
この「家族との時間」を
軸とするライフスタイルが
20年後には浸透するはずだ。
「やりがいのある副業」の先は、「家族との時間」を求めるようになる
もう一つの理由は、
僕個人の経験からだ。
僕自身、今
「やりがいのある副業」
を実践している。
僕は今、
東証一部上場の
大手金融機関で
「残業ゼロ」を実践している。
そして、
「日本に残業ゼロの働き方を広めていく」
というミッションのもと、
そのノウハウを
セミナーなどで伝えている。
この仕事は
人の役に立っている実感があり，
とてもやりがいがある。
たしかに、
今とても人生が充実している。
しかし、それでも。
僕がもっとも
「幸福だ」と感じる時間は
実は、
「家族と過ごす時間」だ。
人が幸福を感じるのは、
人とのかかわりだ。
そして欧米では、
みなそのことがわかっているから、
家族を軸としたライフスタイルが
文化として浸透している。
やりがいのある副業も、
確かに人生を充実したものにする。
しかし最終的には
その先にある
「家族との時間」を軸に
人生を考えるようになる。
僕はそう考えている。
まとめ
残業が規制されるようになれば、
フラリーマンが続出する。
人々は
「やりがいのある副業」を
求めるようになる。
たしかに、
その可能性はある。
しかし、
僕は少し懐疑的だ。
それは、
20年前に同じく
長時間労働が問題になっていた
欧米が今そうなっていないから。
もう一つは、
「やりがいのある副業」
を実践している
僕の個人的経験から。
「やりがいのある副業」は
たしかに人生を充実させる
一つの要素にはなる。
しかし、
僕もそうであるように。
最終的には
「家族との時間」
を大切にするようになる。
僕はそう考えている。
家族と一緒に夕食を食べることが、
何よりも楽しみになるんだ。
以下の本も読んでみてほしい。
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