「好きなことで生きていく」時にぶちあたるお金の問題について–お金とアートの問題に対する解決策

やぁ、みんな!

昨日 YouTube を見ていて、Amanda Palmerというアーティスト(歌手)が「 お金とアートを結びつけないことが創作活動にはものすごく重要」みたいな話をしていて、「ほんとそうだよな」と思ったんだ。

今彼女はpatreonというサービスを使って、約12,000人ぐらいのファンから一人ずつ、月に3ドルをもらって、それをベーシックな収入としてアーティスト活動をしていると言う。

彼女が言うには、このベーシックな収入があるからこそ、彼女は自分が本当に好きな創作ができると言っていて。

なんか全然違う話ではあるわけだけど、僕が会社員として給料をもらえてるからこそ、好きなことができている状態とものすごく似てるなと思ったんだ。

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「作品を作ること」と「マネタイズ」の両立のむずかしさ

彼女が言うには。

創作活動においては、創作活動とそれをマネタイズする方法は全く別の話であり、自分が魂をこめてつくった作品を、(作品を作った後に)その後どうやってその作品を市場で売っていくかを考えていかなければいけないことに、現代のアーティストとしての活動のむずかしさがあるということだった。

しかし彼女はpatreonというツールを使ってこの問題を解決することに成功した。

patreonを使えば、毎月アーティストとして活動するために必要なベーシックな資金を集めることができる。そのおかげで、彼女は自分が本当にやりたいこと、本当に作りたいものを世の中に提供できるようになったと言っていた。

patreonの人達から「『資金は僕達が出すから、君は君の好きな作品を世界に届け続けなよ』と言われてる気がして、とても嬉しかった」とAmanda Palmerは語っていた。

僕は単なる会社員にすぎないが、この話はものすごくよくわかった気がした。

アーティストの葛藤

彼女が言うように。たとえどんなレベルであれ、創作活動とお金というのはものすごくむずかしい関係にあるように思う。

アーティストは本来、自分が表現したいことを表現したいと思っている。

一方で、創作活動を通してお金をもらおうとするならば、(当たり前だが)他者にとってメリットがある(あるいは「役に立つ」という表現をしたほうがいいのかもしれない)形で、それ(作品)を届けなければいけなくなる。

ここでアーティストは葛藤に陥る。

自分が「作りたい」作品と、お客さんが求める作品が異なった時に、自分が作りたい作品に妥協を強いられる気がしてしまうからだろう。

わかりやすい例を言えば、ライブで自分が本当に歌いたい曲があるけれども、お客さんが聴きたい曲は昔のヒット曲だということで、歌いたくもない昔のヒット曲を歌わなければいけない。

そんな感じだ。

ベーシックな収入があるからこそ、好きに活動ができる。

そしてアーティストというのは、大抵妥協がそう得意ではない人達だ。自分が「作りたい」と思う作品を作りたい。そんなふうに考える資質の人達だ。

だからこそ、「葛藤が生まれる」ということになる。

僕が今会社員をやりながら好きなことを楽しめてるのは、会社から給料をもらえているからだと思う。

会社からベーシックな収入を補償されているからこそ、僕はブログで好きなことを書くことができる。

もし僕がフリーランスとして活動していて自らの収入を全て自分で作り上げないといけないとしたら、おそらく僕は今ほど自由に自分が書きたいことをブログで書くことはできていないだろう。

(以前そういう時期もあったが)読者の「役に立つ」、お金につながるようなブログ記事を。書きたくないのに書かなければいけなくなっているかもしれない。

そうすると、好きなことで生きているとはいえ、大きなストレスを抱えながら生きていくことになるだろう。

結果的にだが。僕はそんな生活を回避し、今好きなことを楽しみながら生きていけているということになる。

会社をやめたら好きに生きられるという幻想について

もちろん、自分が好きなことで十分な収入を稼げるようになれば。会社をやめるという選択肢もあるのかもしれない。

Amanda Palmerのようにpatreonを通して多くの人に支援してもらえたら最高だ(きっと君も支援してくれるよな?)。

一方で、Amanda Palmerくらい世界的には有名なアーティストでも、お金とアートの問題で悩んでいるということは注目に値するだろう。

つまり、会社をやめさえすればストレスなく好きに自由に生きていけるというのが「幻想」だということがわかるのではないだろうか。

会社をやめる、やめないはもちろんその人が決めることだが。いずれにせよ、アーティストとして生きていくなら。ベーシックな収入をどう確保するかという点を考えることが、幸せに生きていくために超重要な問題であるということをここであらためて心に留めておきたい 。

肝心のYouTubeは、こちら(英語のみで、日本語訳はないので注意)↓

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エピソードはApple PodcastSpotifyのいずれでも聴ける。

楽しんで!!!

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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