「成功」が幻想だと気がついたら、人生がとんでもなく楽になった話。

やぁ、みんな!

ずいぶん時間がかかったが、ティム・フェリスの「Tools Of Titans」と「Tribe of Mentors」の二つの本を読み終え、僕は「(いわゆる)「成功」とは幻想だ」と確信するようになった。

念のためこの2冊について簡単に話をしておくと、この2冊はニューヨークタイムズのベストセラー作家であるティム・フェリスが、あらゆるジャンルのいわゆる「成功者」から成功の秘訣をインタビューしたものを結集した本になっている。

この本にはインタビューを受けた人達のおすすめの本からはじまり、成功となったきっかけであったり、その人の朝の習慣であったりと、成功するためのヒントが散りばめられている。

一方で、本書の価値はそれだけにとどまらない。

この本の素晴らしいところは、ティム・フェリスがインタビューを受けた人達の抱える葛藤や悩みを引き出しているところだ。

本書を読めば、たとえばニューヨークタイムズのベストセラー作家の大半は毎日苦悩を伴いながら文章を書きあげてることをうかがうことができる。

あるいはインタビューを受けた8割近い人が、「自分には価値がない」をはじめとした自分を否定する「内なる声」に苛まれることを防ぐことを目的として、毎朝瞑想(あるいはそれに近いもの)を習慣にしていることがわかる。

つまりわかりやすく言ってしまうと、いわゆる「成功している」とされる人達ですら、「自分はたいしたことないんじゃないか」とか「自分になんて、何の価値もない」という自分の内なる声に例外なく悩まされるということがわかるんだ。

そして言うまでもなく、みな僕達と同じように、家庭の問題、飲酒、麻薬をはじめとした様々な問題、悩みを抱えて生きてることもわかる。

この「真実」を知れたことは、本当に、僕が生きることを楽にしてくれた。

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日本で成功してる人達はあまりにも自分の中の葛藤や悩みをオープンにしていない

なぜかわからないが、日本では海外ほどいわゆる「成功者」が自分の悩みをオープンにすることが少ない気がしてならない。

「そのせいで」と言ったら変なのかもしれないが、「成功すれば人生欲しいものが全て手に入る」というような錯覚を特に若い人は受けてしまうように僕は感じている。

たとえば僕自身も。いわゆるインフルエンサーと言われるような人達は、文章を書く時に何の苦もなく鼻歌を歌いながら楽しく文章を書いてるものだと思いこんでいた。

しかし「Tools Of Titans」や「Tribe of Mentors」の二つのを読めばそれは幻想だということがわかる。

世界的ベストセラー作家をはじめとした、日本にいる人よりもずっと成功している人達が苦悩して文章を書いてると言っている。ということは、日本人の作家だけが楽に楽しく文章を書けているはずがない。そうだろう?

幸せに関しても同じで。海外の成功してる人達がみな悩みであったり自分の内なる声と葛藤しているにもかかわらず、日本人のいわゆる成功してる人達だけがそうした悩みから解き放たれているとはとても思えない。

つまり、日本で成功してる人達は自分の中の葛藤や悩みをオープンにしていないと考えるのが自然なのだ。

成功の幻想

「成功」は幻想なのだ

SNS でキラキラしているように見えるあの人も、メディアで活躍しているように見えるあの人も。

僕達と同じように悩みはあるし、自分の内なる声と格闘しているのだ。

なんでそんなことが言えるのかって?

もし成功していることが本当に「幸せ」なら、なぜ「成功してる人々」は麻薬を使って捕まったり、あるいは場合によっては自らの命を絶ってしまったりするのだろう。

こうしたことからも、「成功=幸せ」ではないことが想像できるのではないだろうか。

もちろん、成功して豊かに幸せに生きてる人もいるだろう。

僕が言いたいのは、「成功さえすれば、人生100点満点で幸せ!」ではないということだ。

成功は人生を楽しむ一つの「手段」に過ぎない。

僕は成功することは、人生を楽しむための一つの手段であり、(当たり前だが)目的ではないように思う。

成功するにこしたことはない(あぁ、うらやましいさ)。でも、もっと大切なのは、毎日を楽しく幸せに生きていくことだ。最近は強くそう思うようになった。

実際僕自身、そうした意識を持つようになってから。格段に毎日を楽しく過ごせるようになったんだ。

たとえ成功したとしても。その成功の喜び、何かを成し遂げた喜びというのは、一瞬で過ぎ去ってしまうものだ。

ティム・フェリス自身も、もはや人生において何かを成し遂げることは自分の中で(成績で言うなら) 「C」だと語っている。彼にとっては何かを成し遂げるより、自分が大切な人だと過ごすことのほうがずっと大切だと語ってるんだ。

僕も昔はそう思っていたが。「成功しさえすれば幸せに生きられるようになる」という思想は、逆に言えば「成功しなければ自分の人生は不幸せ」と考えて生きていくことになる。

成功するには、運も必要だ。そうすると、下手すると僕達は一生を不幸せで終えることになってしまいかねない(ここまで書いてきたように、成功しても幸せになれるとは限らないわけだが)。

では、僕達に今できることは何だろう?

それは今の「日常」をどうやって幸せに生きていけるか。ここを追求していくことなのではないだろうか。

少なくとも僕はそのことを意識するようになったことで、人生で今までにないくらい今は幸せな時間を過ごしてことができている。

君もティムの本を読めばわかる。次のようなことは幻想だと気がつくことができるだろう。

  • 成功者は成功する方法、売れる商品・コンテンツを作る方法が「わかっている」という幻想。
  • 成功すれば「悩みはなくなる」という幻想
  • ベストセラー作家になれば「書く悩みから解放される」という幻想

まとめ

けっきょく、僕達は「成功したら幸せに生きられるようになる」と「信じたい」だけなのだ。

「成功」が、自分の今の人生の問題点を一気に解決してくれる。逆に言うと、「自分が不幸せなのは成功していないからだ」。僕も昔そう感じていたように。みんな多かれ少なかれそう信じたいのではないだろうか。そのほうが、人生に希望を持って生きていけるからかもしれない。

「成功」は幻想なのだ。

幻想に囚われている限り、僕達は幸せに生きていくことはできない。

目を覚まそう。

もし君が英語を読めるなら、以下の2冊は必ず読んだ方がいい。

目を覚ます大きなきっかけになるはずだ。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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