人生の目的は、人生から与えられるものだった

自分は何のために生きてるんだろう。

人生の目的ってなんだろう。

そう思う時、ありますよね。

僕自身も昔そう思っていたし、最近友人と話をしていても、そんな話がでます。

特にやっぱり30代後半から40代になると、自分の人生について色々考えはじめる。そういう人も多いと思うんです。

今日はですね、そんな人生の目的というテーマについて。数多くの本を読んだり、僕自身が影響を受けた人たちの考え方などを紹介しながら、僕自身が導き出した結論をお話したいと思います。

これが正解!と言うつもりはありません。究極的には、人生の意味や目的はその人自身が決めるものだと僕は思うからです。

ただ、少なくとも「そういう風に考えたらいいんだ」とか「そう考えると気持ちが楽になるな」と思えるようなヒントを、今日は提供できたらいいかなと思っています。

興味がある方はこの先読んでいただけたら嬉しいてす。

それでは早速まいりましょう!

(今日の記事を音声で楽しみたい方は以下↓よりお楽しみください)

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「人生の目的は与えられるもの」という仮説

まず最初に紹介したいのは、この数年で出会った中でも「へぇー」と思えた、ヴィクトール・フランクルの考え方です。

ヴィクトール・フランクルは『夜と霧』という本の著者として有名です。1946年に出版された本なんですけど、第2次世界大戦中に本人がナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、人生の目的や生きる意味・意義について説いている本なんですね。

『夜と霧』はすごく良い本で、これをきっかけにヴィクトールの本を何冊か読んだんです。その中で「へぇー」と思ったのは、彼が人生の目的について、人生から与えられるものと考えてることでした。

一般的に僕たちって、人生の目的というと、自分で見つけるものと考えてると思うんです。あくまで主体は自分で、自分が人生の目的を見つける・見出すというスタンス・考え方ですね。

だからこそ、人生の目的が見つからないと感じる時、人は悩むわけです。その前傾には、人生の目的を自分自身がわかっていなければならない。自分自身で見つけなければならない。でも、見つけられていない。

それは情けない、みたいな思考があるわけです。

一方でヴィクトール・フランクルは逆のスタンスを取っているんです。彼は人生の目的というのは、人生から与えられるものだと言ってるんですよ。

たとえば大病を患ったとする。そうすると、大病に向き合う・対処することが人生の目的となりうるわけで。そんな感じで、人は人生から課題を与えられて、それに反応するというか、対処する存在なんだと説いているんですね(私の解釈が間違ってなければ)。

この考え方、おもしろいと思いませんか? 私たちの考え方というか、世の中の常識と逆の発想ですよね。

少なくとも僕自身はこういう発想はありませんでした。先程も書きましたが、人生の目的は自分が見つけるもの。そう思っていましたからね。

ヴィクトール・フランクルの考え方が正しいかどうかは正直、わかりません。言われてみればそうかもしれない、とは思えますよね。

ただ、彼が正しいか間違ってるかはさておき。彼の考え方がいいなと思ったのは、彼の考え方を取り入れたほうが楽に生きられるな、ということなんです。

人生の目的に正解はない

僕は人生の目的って、自分が意味を与えるものだと思ってるんですね。もちろんこれはあくまで僕の考え方なんですけど、人生の目的は自分が決めるものだと思うんですよ。

たとえば自分は作家として生まれてきた。そう思ったとしますよね。そしたら、それが正解だと思うんです。

誰も否定する権利はない。自分がそう信じていて、それによって行動できたり、人生に意味・意義を感じられるならそれが正解だと思うんです。

問題は人生の目的が正解か不正解かではなくて、人生の目的が見出せないことなんですよね。

人生の目的が見つからない・見出せないと悩むわけです。だから、どんな形式でもどんな形でも良い。

自分なりに「これが人生の目的なんだ」と思えれば極端に言えばそれでいいわけです。

そう考えると、ヴィクトール・フランクルの考え方を採用すると、人生の目的を見つけやすいわけです。簡単に言えば、今悩んでることを解決することが人生の目的となるわけですからね。

すぐ見つかります(笑)

たとえば今、人生の目的ってなんだろう。何のために生きてるんだろう。そう悩んでるなら、それを見つけることを人生の目的にしてしまえばいいわけです。

その悩みが解決したらどうするか? 大丈夫です、僕たちの悩みはつきません。また人生から課題が降ってきますので、それに対処することを次の目的とすればいいのです。目的はどんどん変わっていく、ということてすね。

良いか悪いかは別として、ヴィクトール・フランクルの考え方を採用すると深く考えず、悩まずにすむわけです。

だからこそ、楽に生きられるようになる、いい考え方だなぁと思う訳です。

人生はドラゴンクエストと同じかもしれない

少し話は変わりますが、最近ですね、ドラゴンクエストをやってるんです。知らない方は少ないと思いますが、ドラゴンクエストはゲーム・RPGですね。

やったことがある人はわかると思うんですが、ドラゴンクエストでは大きな目標として大魔王や悪の親玉を倒すという目的・ゴールがあるんですね。

で、僕が今やっているドラゴンクエストⅩでは、そこに到達するまで、どんどん課題が与えられるんです。

たとえば人に話かけると、× ×を取ってきてくれ、という感じで頼まれる。あるいは王様から頼まれごとをしたりする。それらをクリアしていくと、物語が進んでいくわけです。

なぜ急にこんな話をしてるのかと言うと、これってまさにヴィクトール・フランクルの考え方と同じだな、と思ったんです。課題が降ってくるので、それに対処していく。その連続が、人生というわけですね。

そう考えると、人生ってドラゴンクエストと同じように考えても良いのかもしれない。最近そう思ったという話です。

もう一つ、参考になる考え方を紹介したいと思います。それはジャパネットたかたの元社長髙田明さんの「今を生きる」という考え方です。

「今を生きる」の本当の意味

実は僕、ご本人とお会いしたことがあります

このことはブログに書いたので興味がある方は以下の記事を読んでみてください。

髙田さんが提案する「今を生きる」という考え方は、本質的にはヴィクトール・フランクルと同じかもしれません。

簡単に言うと、今、今日を一生懸命生きていればそれでいい、という考え方です。長期的な目標なんていらない。1日、1日を一生懸命生きていればいい。

髙田さんは自伝でもそう説いていらして、この本を読んだ時、ものすごく気が楽になったのを覚えているんです。

この本を読んだ当時、僕はたぶん33歳前後だったと思うんですが。当時、この先どう生きていったらいいんだろうと悩んでいたんですね。

そんな時、髙田さんの本を読み「今を一生懸命生きればいいんだ」と思ったらすごい気持ちが楽になったんです。

似たような考え方を提案している人をもう一人、最後に紹介します。『人を動かす』で有名なデール・カーネギーですね。

今日1日だけなら、なんとか生きられる

デール・カーネギーも、『道は開ける』で同じようなことを言っています。細かい話は重複するので省きますが、要するに今日1日を一生懸命生きようというメッセージです。

たとえば10年、20年、あるいは人生100歳まで生きるだろうなどと、長いスパンで人生を捉えると、この先自分の人生ってどうなるんだろう、、と不安を抱えたり、暗くなってしまう人も多いのではないでしょうか。

たぶん、誰だってそうだと思うんです。僕も同じです。だって、冷静に考えたら僕たちはこれから歳をとっていくわけで、身体も頭も衰えていくわけです。

そういうことを考えはじめると、誰だって将来に不安を感じるのではないでしょうか。40歳過ぎて、これからの私の未来は明るい!と前向きに考えられる人は少ないと思います(笑)。

ただ、髙田さんやデール・カーネギーはそんな長いスパンで人生を考えなくていいと言ってるんですね。今を、今日1日を生きることに集中する。

100歳まで生きることを考えるとしんどくなる。でも、どんなに辛い時でも、今日1日なら、なんとか生き延びられる、ということです。そう言われると「たしかに」と思いますよね。

僕もこの考え方を知ってから、生きるのがかなり楽になりました。僕自身、毎日「今日1日をとにかく生ききろう」と思って生きています。

まとめ

つまるところ、今日私が言いたいことは「自分が楽に思える考え方を取り入れよう」ってことになると思います。

人生の目的は、自分が決めること、自分が「このために生きてる」と思い込む・決めるものだというのが僕の考えではあります。

ただ、僕としてはそんなふうに固く考える必要は必ずしもなくて、ヴィクトール・フランクルが提案したように。今、目の前にある課題に対処していけばいいと考えてもいいと思うんですね。

あるいは、髙田さんやカーネギーが言うように、とにかく今日1日をなんとか生きのびる。このことだけを考えて生きていってもいいわけです。

つまり、人生の目的ってなんだろうとか、考えすぎずに。自分が楽に生きていけるようになる考え方を取り入れたらいいと思うんです。

ということで、今日はこんなところで終わりにしたいと思います。

この話はPodcastでも話をしているので、理解を深めたい方はぜひ聞いてみてください。

それではまた次回の記事でお会いしましょう!

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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