「情熱をもって生きよう」という言葉にどうしても違和感を感じてしまう

最近読みはじめた本に「情熱をもって生きよう」というメッセージが書かれていて、違和感を感じて読むのを途中でやめてしまった。

その本は、こちら。

いや、まぁ、もっともな気もするし、昔は僕もそう思ってたけど。今は違和感がある。

「情熱をもって生きるって、どういうことなんだろう?」とあらためて考えてしまった。

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情熱をもって生きることが、単に何かに全力で打ちこむことなのだとしたら。そこにはやっぱり僕は違和感をもつ。というのは、僕自身が大学の4年間は体育会のテニス部でテニスに全力を打ちこみ、今の会社に入って数年も仕事に全力を注いでいたことが、今思うと幸せに生きる道ではなかったと思うからだ。

昨日の記事にも書いたけど、当時は一つのことに全てを注いでいるという充実感はたしたにあった。ただ、毎日がとにかくつらかった。当時は当時で幸せを感じていたけど、自分らしくない生き方だったなぁと今では思う。

まぁ、トニー(先ほどの本の著者)が言いたいことが、僕が過去にやっていたことじゃないのだろうなとは思う。きっと彼が言いたいのは、「心から楽しいことをやりなさい」ということなのだと思う。

心から楽しいことをやってれば、いくらでも動ける。働ける。だから「情熱をもって生きよう」とトニーはきっと言っているんだ。

そのことをわかったうえで、どうして僕が違和感を感じてしまうのか。それは、好きなことをやって生きることと、「情熱をもって生きる」という言葉がどうも僕の中でマッチしないからだ。

たとえば、僕はブログを書くのが好きだ。だからこそ毎日こうして書けているのだと思う。でも、「情熱がありますか?」と言われると、「うーん」となってしまう。

「ただやりたいことをやってるだけなんだけど」という感じなのだ。毎日寝る前に「明日ブログを書くのが楽しみだなぁ」とワクワクして寝るけれど。「明日ブログ書くぜぇー!」と別に滾(たぎ)ってるわけじゃない。

セミナーもそう。セミナーはものすごく好きだし、確かにセミナー中は気分が高揚している。たしかにセミナーの最中は情熱的かもしれない。でも、情熱的なのはセミナーをやってるときくらいだ。

「情熱的に生きよう」とは、常にセミナーをやってるテンションでいることなのだろうか。いやいや、それはちょっと無理があるんじゃないだろうか。

てか、「そんな人、実在するのだろうか?」というのが僕の感想。

たしかに世の中にはきっと、好きなことだけして生きている人はいるはずだ。でもその人がずっと、それこそ「情熱をもって」生きているのだろうか。

僕はね、幸せな生き方って、もっと静的な生き方だと思ってる。

ベースは心穏やかで、満たされていて。好きなことをやる時は、確かに情熱はやどるかもしれないけど。でも、いつも「情熱をもって生きている」という、激しい動的な生き方、イメージとは違うんだよね。

もし常に情熱をもって生きているという人がいたら、「それは本当に楽しいからやってるのですか?」と質問したくなってしまう。過去の僕のように、「欠乏」を原動力にただ不安で動いているのではないかと思ってしまうんだ。

てか、ずっと情熱的で、テンション高い人がいたら本人もまわりも疲れない(笑)?

トニーが言いたいことは、「ワクワクすること、楽しいことをやっていこう」というメッセージなのだと思う。それは、僕があなたに伝えたいメッセージと同じだ。

ただ、それはガムシャラにとにかくがんばれば、人生が開けるという意味ではないと思うんだ。結果は出るかもしれないけど、それは茨の道で、幸せに生きる道ではないと思うから。

仕方ない、今度トニーにこのへん聞いておこう(←誰)。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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