行動を妨げる不安は他人の視点で解決する-心屋塾認定講師の碇谷圭子さんのオープンカウンセリングを受講した体験から

行動する前はものすごく不安だったのに、やってみたら大したことなかった。

そんな経験をしたことはありませんか?

あなたにそういった体験が一度でもあるなら、その体験はあなたの次の行動に繋がる可能性があります。なぜならその体験は「ネガティヴな考えは思いこみ」という考えを証明する一つの体験だからです。

例えばあなたが同僚から頻繁に仕事をお願いされて、断れずに困っているとしましょう。

その時あなたが仕事を断れないのは、「断ったら嫌われてしまうかもしれない」、「ひどい人と吹聴されて、いじめられてしまうかもしれない」などと妄想してしまうからでしょう。

しかし以前にも書きましたが、こういったほとんどの妄想はあなたの思いこみ「かも」と疑ってみることが大切です。冒頭に書いたように、「やってみたら大丈夫だった」という体験があったのなら、なおさらです。

その体験は「たまたま」とあなたは言うでしょう。しかしそれは本当ですか?

「ネガティヴな考えは思いこみ」。

これが真実なのか。確認するためには、実際にあなたが悩んでいることを行動に移して、結果を確認してみるしかありません。

しかし「ネガティヴな考えは思いこみ」だと僕に言われたところで、あなたがいきなり今から行動できるとも僕は思いません。

ではどうしたらいいのか。

その答えはきっと僕がオープンカウンセリングを受けた体験にヒントがあると思ってます。

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「オープンカウンセリング」とは?

オープンカウンセリングとは、簡単に言えば複数人の前でカウンセラーの前でカウンセリングを受けることです。

カウンセリングとは、カウンセラーと一対一で行うのが一般的だと僕は思っていたので、このオープンカウンセリングという仕組みに僕自身も最初はとまどいました。

僕がオープンカウンセリングを受講したきっかけは、昨年の5月に心屋塾認定講師の碇谷圭子さん(以下、いかりんさん)がオープンカウンセリングを東京で開催されたことです。

以前からいかりんさんに会ってみたいと思っていた当時の僕は、正直オープンカウンセリングの仕組みはよくわかっていませんでしたが、とりあえず参加をしてみることにしたのです。

20人の前で自分の「わかってもらえない」悩みを打ち明ける

参加をしてみると、冒頭でいかりんさんから「誰かカウンセリングやる人ー?」みたいな感じでアナウンスがありました。

せっかくきたのだから、ここでボーッとしててもしかたありません。意を決して、僕は手を挙げました。そこで当時20人くらい人がいる中、僕は自分の悩みをいかりんさんに打ち明けました。

打ち明けた内容。それは当時自分が職場の同僚から「わかってもらえない」と感じていることでした。当時は自分の考えが、職場の同僚と合わない。「わかってもらえない」といつも感じていたのです。

例えば残業の話です。当時の僕は小さい子供との時間を大切にしたかったので、仕事をキッチリやる前提で早く帰りたいと思っていました。

しかしこの考えは僕の職場では受け入れられていないように、僕は感じていました。実際に早く帰ることで、一部の人から非難されたこともありました。

今も長時間労働に関する話が連日のように報道されていますが、残業をしないという方向性自体はグローバルスタンダードでもあります。その考え方はもはや主流といっていいでしょう。

しかし当時の僕の職場ではそれが受け入れられなかった(と、僕は感じていました)。その理由を僕は、まわりと僕との「知識の差」と考えていました。

悩みを相談した直後はスッキリしてなかった

今から思えばかなり恥ずかしいのですが、当時の僕は自分の考えが最先端だったため、まわりから理解されないと思っていたのです。

当時の僕はまわりのメンバーと比較すれば、かなりの読書家だった自負がありました。そのため、まわりが僕の考えを理解できないのは、端的に言えばグローバルスタンダードを知らないからと思っていたのです。

当時の僕はそう「信じていた」ので、オープンカウンセリングでそんな話をいかりんさんにしました。

いかりんさんからは、僕の考えの前提がまわりから「わかってもらえない」になってしまっていることを指摘されました。それなら「どうせわかってもらってるし」という前提で、人と話をしてみたら?というようなアドバイスを受けました。

その時は、「いかりんさんが言うなら、そうなのかも」と思った記憶があります。しかしその時はまだ自分の中でスッキリしていないところが残っていました。

そうしたらオープンカウンセリング後、僕にとって衝撃的な出来事が起こったのです。

他の参加者の反応で思いこみに気づく

それはオープンカウンセリングが終了して帰ろうと思っていた時に起きました。

僕の悩みを聞いていた数人の方から「滝川さんの考え方はきっとまわりにわかってもらえるよ!」と声をかけられたのです。

繰り返しますが、当時の僕は自分の考えが最先端だと思ってました(苦笑)。

いかりんさんなら、わかってもらえると思ってました。しかし、僕のカウンセリングを聞いてる他の参加者の方には「きっと僕の話は理解されないだろう」と覚悟していました。

「そんな考え方をしていたら、そりゃ職場の人に理解されないよ」と思われると確信していました。そう思いながら、包み隠さず当時の僕の悩みをいかりんさんに僕は打ち明けていました。

しかし参加者の方々からは、「きっとわかってもらえるよ」と言われたのです。

その時、僕は気づいたのです。

「まわりからわかってもらえない」と思ってることは、自分の思いこみだったのかもしれない、と。

わかってもらえなかったのは、「自分がきちんと言ってなかったから」と気づく

自分がまわりの人に自分の考えをきちんと伝えていないことに気づいたのです。

当時の僕は「どうせわかってもらえない」という前提で、まわりの人と話をしていた。

そうすると当たり前ですが、自分は伝えているつもりでも、まわりの人にきちんと僕の考えは届かないのです。僕がきちんと伝える気がないからです。

「わかってもらえない」という考えは、思いこみ「かも」。

そう思いはじめてから、僕は少しずつまわりの人に自分の考えをハッキリ主張していくように意識していきました。

そうしたところ、なんと「わかってもらえる」を体感することができるようになったのです。

「わかってもらう」と「受け入れてもらう」は別の問題と気づく

残業の問題も、わかってもらえたことをその後体感することができました。「わかってもらえる」と「その考えを受け入れる」は別だということに気づけたのです。

早く帰ることを否定することは、別に「わかってもらえていない」のではなく、価値観が違うだけなのです。

例えば会社に滅私奉公で働くべきという職場の風土があれば、残業をしないことがグローバルスタンダードとわかっていても、「残業ゼロ」は受け入れられないでしょう。

それはどちらが正しい、間違ってるではなく、価値観の違いなのです。

複数人に悩みを打ち明けると思いこみに気づける

僕があなたにアドバイスをするとしたら、複数の人に正直にあなたの悩みを打ち明けてみましょう。

そして他人からのアドバイスを聞いた時に、「そうなのかも」と思って聞いてみることです。

例えばあなたが「Aさんから仕事をいつも依頼されて、断れずにいて困ってるんだけど」と複数の同僚に相談したら。全員から「あ、あの人断っても平気だと思うよ」といった回答がもらえることもあるはずなのです。

その時、「いや、そんなことはない。絶対嫌われる」と考えてしまうのが人間です。なぜならあなたは今そう「信じている」からです。

しかしここで、「あ、そうなのかな?」とあなた自身の常識を疑ってみることが、あなたの考えを変えるきっかけになります。

一度そう思えれば、「じゃあ、ちょっと試してみよう」と行動に移せる可能性がグンと高まるからです。

そして実際行動をしてみれば、「ネガティヴ考えは思いこみだった」ことに気づくことができます。

何人かとのディスカッションでも効果は抜群

昨日は僕が開催しているタスク管理勉強会のメンバーによる自著「気持ちが楽になる働き方」の読書会だったのですが、同じような取り組みをしました。

参加者同士で、今の働き方に関する悩みを発表し、僕も含めた参加者全員でディスカッションをしたのです。

これはオープンカウンセリングと同じような効果がありました。

自分の悩みをまわりに公表すると、まわりの人からみたらあなたの悩みは大したことがなかったりするのです。発表者が深刻そうに悩みを語っても、「え、そんなのこうしたらいいじゃん」というアドバイスが複数ありました。

「複数から同じアドバイスがある」というのがミソなのです。ここで僕一人がそうアドバイスしても、あまり意味がないのです。

複数の人から同じような意見がでて、はじめて「そうなのかもしれない」の門は開くのです。

それがあなたの行動を一歩進めるきっかけになります。

そういう意味では、オープンカウンセリングはオススメです。いかりんさんのオープンカウンセリングなら、なおさらです。

彼女の自由で素敵な雰囲気を是非楽しんでもらえたらと思います(笑)。みんなの前で相談するのは勇気がいりますが、思いこみに気づくいいきっかけになるはずです。

「オープンカウンセリングはハードルが高い!」という方は、ここで書いたようにまわりの人とディスカッションしてみるだけでも効果はあります。是非試してみてください。

今日のエントリーの内容も含め、僕がどうやって悩みから解放されて自由に生きられるようになったか。自著「気持ちが楽になる働き方」に詳しく書いてますので、よかったら是非読んでくださいね!

お知らせ

2/19(日)に大阪で「自分らしい働き方」をテーマに、北真也さんをお招きしてセミナーを開催します。

あなたの今の悩みを解決するヒントが見つかると思います。こちらも是非参加してください。

あなたに会えるのを楽しみにしてます!!!

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2016年12月8日(木)発売 700円(税別)

会社で働きながらでも自分がやりたいことを追及できる働き方を手に入れませんか?

この記事を書いた人

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滝川 徹

タスク管理の専門家・コンサルタント。Yahoo!ニュース、アゴラに記事掲載。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成し、およそ7時間の自由時間の創出に成功する。

その体験を出版した「気持ちが楽になる働き方 33歳大企業サラリーマン、長時間労働をやめる。(金風舎)」はAmazon1位2部門を獲得。その後講演やセミナー活動を中心に個人事業主としても活動をスタート。

2018年には順天堂大学で時間管理をテーマに講演を行うなど、月4時間だけ働くスタイルで個人事業で4年間で500万円の収入を得る。

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