仕事を先送りしないテクニックはいくつかありますが、見積もり時間の設定も大きなキーポイントになると思っています。
つまり、「これからとりかかる仕事に何分時間をかけようか」意識するということです。この時間によって、その仕事へのとりかかり度合いが全く異なってくるからです。
例えば三時間などと設定すれば、たちまち心理的ハードルが高くなり、先送りはしやすくなります。ではどのくらいの見積もり時間が適切なのでしょうか。
もちろんこの問いに対する「答え」はありません。その時間は一人一人、あるいはタスク毎に異なるからです。しかし今日はあなたの適切な時間を見つけるヒントをお伝えしたいと思います。
キーワードは「自分の中の抵抗を意識する」です。
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タスクにとりかかる時の自分の「反応」を意識する
まず僕のケースを例に話をしましょう。
僕の場合、最近は20分というのがタスクに確実にとりかかるための最適な見積もり時間だと感じています。
大前提として、僕自身1日の中で一つのタスクに1時間以上かけることはありません。数時間かかるタスクの場合は、仕事を「プロジェクト化」して、分割するようにしています。
これはもちろんタスクに「とりかかりやすくなるため」です。プロジェクト化については以下のエントリーで書いてます。
そして以前は30分を目安に見積もり時間を設定していたのですが、仕事にとりかかる際「これだと仕事を終わらせようとしてしまうなぁ」という自分の中の声(反応)が聞こえたのです。
これが冒頭に書いた「抵抗」です。
ちょっとわかりづらいと思いますので、まず僕の中での30分と20分の時間の違いから説明していきましょう。
見積もり時間が30分で抵抗が生まれる理由
僕の中で30分はそれなりに長い時間です。つまり、自分の体感として、30分あれば「それなりの仕事ができてしまう」時間になっているのです。
一つの仕事が30分で終わってしまうこともあるし、「プロジェクト化」することで小さい単位にわかれた一つのタスクを30分で終わらせることもあります。
いずれにせよ、30分という時間は今の僕にとっては「それなりに長い時間」であり、とりかかる際、「ちょっとがんばるぞ」という気持ちが湧いてきてしまう時間となっているのです。
そうするとその仕事が緊急でない場合、「がんばりたくないなぁ」という気持ちが浮かび、先送りへの誘惑に駆られてしまうのです。
タスクにとりかかる際、こうした「抵抗」が起きるのです。一方、20分だとまた抵抗が起きないことに最近気がついたのです。
その理由は「期待値の差」でした。
10分の差でも反応は大きく違ってくる
見積もり時間が20分だと、「大したことはできないだろうな」、「資料に目を通すくらいの時間かな」という感覚になります。
つまり、仕事にとりかかる際に自分の中での仕事の完了具合への期待値が下がるのです。そうすると、心理的ハードルが下がるので、先程と同じ仕事でもスルッと取り組めるようになります。
仕事を終わらせようという意識がなくなるので、リラックスしてその仕事に取り組めるようになるのです。20分という時間であれば自分の中で抵抗が生じず、タスクにすんなり入っていけることがわかったのです。
先送りを防ぐ体質を作るには、自分の反応を意識し、こうした「試行錯誤」を続けていくことです。そう、自分にとっての「最適な時間」を見つけることが大切になってきます。
自分の反応で次の策を考えていく習慣を作る
もしあなたが仕事を先送りしてしまうのなら、見積もり時間を設定したタスクに取り組む時に、こうした自分の反応に意識を向けてみてほしいのです。
先送りしてしまってもかまいません。しかし「なぜ今自分は先送りをしてしまったのだろう」とその時考えることが大切なのです。
タスクを先送りしてしまう主な理由は心理的ハードルが高いことにありますから、先送りしてしまうなら心理的ハードルを下げる工夫をしなければなりません。
その方法はいくつかあるわけですが、一番簡単な方法は見積もり時間を減らすことです。まず5分から始めてみてもいいのです。
先送りしてしまったり、なかなか目の前の仕事に取り組めない時の自分の気持ちに意識を向ける。そして心理的ハードルを下げる改善を続けていく。
そうすると先送りはほぼ完全に防げるようになっていきます。
まず今日からできること。それは見積もり時間を少なくすることです。今日から早速はじめてみたらいかがでしょう?
先送りについてもう少し知りたい方は以下の本をオススメしておきます。
KADOKAWA/中経出版 (2011-11-25)
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