3年間変えられなかった習慣を変えるきっかけとなった質問

今日も朝4時から活動を開始していました。

最近は子供達と9時前後に寝て、4時前後に起きるという生活をしています。はじめからこういったスタイルだったわけではありません。

以前は子供達が寝てから自分のやりたいをやり、就寝というスタイルでした。その場合、脳が興奮して寝付けなかったり、脳が疲弊して集中が難しかったりと色々弊害があったので、生活スタイルを変える決意をし、実行に移しました。

最近、もう一つ生活スタイルを変えたことがあります。

それは朝の「作業場」の変更でした。

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ちょっとしたことで3年間行動に移せなかった

朝早く起きると、この時期は寒くてしかたありません。

僕は普段自分の部屋で執筆活動や読書をしているのですが、僕の部屋には暖房がないというささやかな悩みを抱えています。この時期は体が芯から冷えてしまうわけです。

この「部屋が寒すぎてすぐにお風呂に入りたくなる問題」を解決する手段の一つに、暖房があるリビングで作業をするという選択肢があります。

冷静に考えればそこでぬくぬくと作業してきればいいわけですが、実はつい最近まで3年近く、これを実行することができませんでした。

それは「お風呂に入ってあったまる」という代替策を実行していたからではありません。そこには「損したくない」という感情が潜んでいたのです。

他人から見たら簡単なことも、本人には行動できない理由がある

あなたの言いたいことはわかります。

「え、なぜそんなに頑なに極寒の自分の部屋で毎年作業してたの?アホちゃう?」というところでしょう。

まぁ、今回はその評価を甘んじて受け入れようと思っています。

しかし、です。この「やればいいじゃん」→「でもできない」というコントは誰にでもある悩みだと思うのです。

他人から見たら、その人の問題はいつだって大したことはありません。しかしその人が一歩踏み出せないのにはいつだって、その人なりの理由があると思うのです。

その人なりの理由とは、言ってしまえば「損したくない」という気持ちです。僕の場合は「いつものデスクのように快適に作業できなかったらどうしよう」という非常にちっぽけな悩みが障害となっていました。

その障害を解決したのは「いつだって元に戻ってもいい」という発想でした。

脳はできない言い訳を考える天才

僕はタスク管理を専門と謳ってますし、行動力には自信があります。しかし「損したくない」という気持ちの前ではこのザマです。

それだけ人間には根源的に変化をしたくないということなのでしょう。目の前に暖かい楽園が広がっていても、安心な現状に満足してしまうのです。

なぜなら目の前の楽園は体験していない以上、どれだけ安全に見えても「正体不明」だからです。「もしかしたらとんでもない怪物が潜んでるかもしれない」などと楽園に行かない「言い訳」を羅列しはじめるのです。

そういう時は自分の頭の良さに驚きます。もっともらしいへりくつを考えつくのです。天才です。

今回の作業場の変更についても僕の脳は素晴らしい言い訳を考えました。

「確かにリビングは暖かいかもしれない。しかしリビングのテーブルで作業をするといつものように快適に執筆できないんじゃない?」と悪魔のささやきが聞こえるのです。

この側から見たら笑いをこらえきれないようなしょーもないやりとりが脳の中で生まれ、僕はこの数年間1ミリも寒いデスクから動かず、震えながら作業をしてきたのです。

では永年敗北してきたこの素晴らしい「脳」にどのように僕は打ち勝つことができたのか。それは「いつでも戻れる」という見通しでした。

行動して失うものを考える

一言で言えば、「やってみてダメだったら、また自分の部屋でやればいいや」でした。

理論的にあえて説明するとしたら、「損すること」を具体的に考えました。チャレンジしてみて、失うものは何か。考えてみたのです。

今回の騒動で僕が損する可能性があったもの。それは「暖かいリビングで作業をしてみたものの、いつもの自分のデスクのように快適に作業できなかった」くらいでした。

では実際にやってみて、そう感じたらどうするか。翌日からまた寒い自分の部屋で作業すればいいのです(「暖房を部屋につければいいじゃん」はこの際置いておきます)。また寒い自分の部屋に戻ってくればいいだけでした。

そのことに気づいたら、「とりあえずやってみよう」という気持ちにようやくなれたのです。そして行動してみたら、「やってみてよかったー」を実感しました。

数年かけて楽園に住むことに成功したわけです。

行動の障害を特定する

早寝早起きにしろ、作業場を変えるにしろ。習慣を変えるというのはそれだけ難しいことだと思うのです。

それだけ僕達は慣れ親しんだ今の習慣にしがみついてしまいます。残業しないほうが人生豊かに生きられるとわかってても残業してしまうのも同じことです。

あなたが習慣を変えたくても変えられないなら、まず何を「損したくない」と思ってるのか。まず考えてみてください。何か「損したくない」から、習慣を変えられないのです。

次に考えるのは「習慣を変えた時、それは二度と取り戻せないのかどうか」です。たいていの場合、またもとの習慣に戻ればいいだけのことに気がつくでしょう。

それを理解したならあなたに送るアドバイスはシンプルです。「とりあえず、やってみよう!」です。

行動力をつけるコツ

最後は結局ジャンプするしかないのです。どんなに考えても、リスクはゼロになることはないからです。

そして少しずつジャンプを続けていき、「ジャンプしたら大抵うまくいく」という自信をつけること。これが習慣を変える「行動力」をつけていくコツなのです。

しかしその自信をつけるのも、けっきょく「やってみる」しかないというのが、なかなかこの話のシブいところなのです。

しかし「それをやったら何を損する?」という質問は、ジャンプの心理的ハードルを下げるという意味では効果があるはずです。

是非試してみてください。

自著「気持ちが楽になる働き方」も行動力をつけたい人にはオススメの一冊です。よかったら読んでみてくださいね。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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