「ジャイアンはなぜしずかちゃんをいじめないのか?」を考えると、人生はとたんにおもしろくなる。–「毎日同じことのくりかえし」に飽きた大人にこそ伝えたい、大切なこと

会社員として毎日同じような日々を過ごしていると。

「同じような毎日で、なんかつまんないな」

「新鮮味がないな」

「なんかおもしろいことないかな」

と感じてしまう時がある。

そう感じてしまうのは、日常に感情が動かされるものが何もないからだ。

毎日同じように会社に行き、同じように仕事をする。

仕事が終わったら、毎日同じように寝るまで過ごす。

そうして毎日同じように過ごしていると、日常が「無身乾燥」となる。

時には「何が新しいことをはじめなきゃ」と思ってみたりもする。

でも、興味があるものも特段思いつかない。

やってみたいことがあっても、思うように一歩を踏み出すこともできない。

「会社員なんだから、そうそう新しい体験をすることもできないよな」

「会社員だし、それも仕方ないよな」

僕自身もいつのまにか、気づけばそう思うようになっていた。

でもある日、自分の子供達が毎日楽しそうにしていることをきっかけに、気づいたことがある。

それは、子供達だって同じように毎日を過ごしてるはずなのに、毎日を楽しそうに生きているということだ。

考えてみれば子供達だって。毎日同じように学校に行き、毎日同じような生活をしている。

なのに、子供達はいつもやたら楽しそうだ(本人達は毎日のように「学校に行きたくない」とは言っているがw)。

ここで、僕は考えてしまった。

一体子供達と僕達大人とで、何が違うのだろう。

そうして考えていくと、一つの答えにたどりついた。

それは僕達大人が長い人生で身につけてしまった「ある視点」だったのだ。

このことに気づいた時。僕は世紀の大発見をしたような気持ちになった。

説明していこう。

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ある日娘から聞かれた「素朴な質問」

ある日小さい娘と一緒にシャワーを浴びていたら、次のような質問をされたことがある。

「パパ、どうしてジャイアンはしずかちゃんをいじめないの?」

!!!

そんなこと、今まで考えたこともなかった。

でもそう言われてみると、たしかに不思議なことかもしれない。

「男は女の子をいじめないものだ」という自分の中の「当たり前」がなければ。

のび太やスネ夫をいじめるのにしずかちゃんだけいじめられないのは「なんで?」と思うのはおかしなことではない。

大人になって僕達が失ってしまったもの

こうした問いに限らず、子供の視点はいつも大人の僕達からするととてもユニークだ。

それは、物事を見る時に大人のように「こういうものだから」とか「当たり前」がないからだ。

子供達にとって、いつでも目の前の出来事は新鮮で新しい。

だから大人から見ると「なんでもないこと」で感動していたり、大人にはない疑問を思いつくのだろう。

でも考えてみたら、僕達も昔は子供だったわけで。昔はこうした視点をもっていたはずなのだ。

どうしてそれを失ってしまったのだろう。

それは、人生経験を積み、全てが「当たり前」になってしまったからではないだろうか。

「当たり前」が人生をつまらなくする

そして僕はこの「当たり前」が人生をつまらなくすると思っている。

なぜなら、「当たり前」があると、何にも感情を動かされなくなるからだ。

目の前の出来事に「当たり前」という視点があると、感動もできなくなるし、感謝すら容易にできなくなってしまう。

家に帰ればご飯が出てきて当たり前。家族がいるのが当たり前。

家があるのが当たり前。

水道をひねれば水が出てくるのが当たり前。

こうして、目の前の日常の全てが当たり前になっていく。

だから毎日に新鮮味がなくなり、人生がつまらなくなることに気がついた。

そこで、僕はある試みをやってみることにした。

それは、日常生活でできるだけ「当たり前」という視点を持たないようにするというものだった。

いざそうして生きてみると、毎日がとてもおもしろくなることに気がついた。

感謝できることは、実は山ほどあった!

「当たり前」というレンズを外して日常を見てみると、目の前の光景がとにかくおもしろくなる。

たとえば今僕の目の前にあるパソコン。

「すげぇー」と思える(笑)。

「どうやって人ってこれ作ったんだろう?」と思うわけだ。

他にもたくさんたくさん、感じることがでてくる。

たとえば

「家族がいるって、ありがたいなー」って思う。

「仕事がある(会社で働ける)ってありがたいなー」

「給料もらえるって、ありがたいなー」

感謝できることなんて、山ほどあった。そんなことに気がついた。

「当たり前」の世界で生きていた時は、このことに全く気がつかなかった。

日常で、意識して「当たり前」と思わないように心がけてみよう。

それだけで、おもしろいように色んなことに感激、感謝できるようになる。

ぜひ試してみてほしい。

そうすると、人生がまたおもしろくなる。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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