睡眠時間より優先すべきタスクはない

昨日が最後となった大阪でのタスク管理勉強会でも話がでたのですが、睡眠時間を削って何かをやろうとしてしまう人が多いように思います。

例えば「早起きの習慣を作るために毎朝4時に起きよう!」と決めて、結果的に睡眠時間を削ってでも4時に起きることにこだわってしまうというようなことです。

こうして睡眠時間を削って何かに取り組んでいると、長期的に考えれば生産性は低下するのです。僕達が忘れてはいけないのは、睡眠は気力の源泉だということです。

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行動に必要な「気力」は、睡眠でしか回復しない

簡単に説明すると、僕達は何か行動をしようとする際に「気力」を消費します。その消費量は、これから取り組もうとする行動のハードルや内容に左右されるのです。

例えば歯磨きが習慣化している人にとって、歯磨きをすることはほとんど気力を消費しないでしょう。一方、「ブログを書くこと」というのは、一般的にけっこうな気力を使うことは容易に想像できると思います。

そしてここでいう気力は有限であり、睡眠を取ることでしか回復しないのです。つまり、睡眠時間を十分に確保しないと、気力が思うように回復せず、気力が枯渇するということになるのです。

そうすると何が起きると思いますか?当然行動の「先送り」が起こりやすくなることになります。

睡眠時間が少なくなると気力が枯渇して「先送り」をしやすくなる

例えば最近の僕は連日送別会であまり睡眠時間が確保できていません。

いつもは7時間半以上の睡眠時間を確保するよう努めていますが、最近は5時間睡眠が続いています。そうすると、自分の気力が枯渇していくのを如実に感じるのです。

僕は朝毎日こうしてブログを書くことが習慣化しており、いつもは全く苦なくブログを書くことができます。しかし、睡眠時間が足りなくなるとさすがの僕でもブログを書くのが億劫となり、筆が進まなくなります。

また、普段は昼休みに次の本の企画などを考えるのですが、睡眠時間が足りないと全くやる気が起こらなくなるのです。

やる気がなくても、ムリをすれば書くことはできます。しかし「そうすべきか?」と聞かれれば、僕はあまりオススメすることはできないのです。

「反動」がくることがわかっているからです。

無理して何かに取り組み続ければ、後で必ず反動がくる

僕の場合はタスク管理を教える身ですから、無理してやろうと思えば、いずれのことも取り組むことはそう難しくありません。

しかし、そうして無理を続けていくといつか体調を崩したり、一日ムダにダラダラ過ごしたりと必ず反動が来るのをわかっているのです。だからこういう時は流れに身をまかせて、ムリしないことにしています。

やりたいことがたくさんあるから、睡眠時間を削りたくなる気持ちはわかります。しかし、長期的に見れば、睡眠時間こそが最も優先すべき事項と考えた方がいいということです。

睡眠をしっかりとるから、気力がみなぎり、やろうとすることに確実に取り組めるのです。

僕も昔は平均5〜6時間睡眠でした。しかし一度7時間睡眠にシフトしたら、最高すぎて再び5〜6時間睡眠に戻そうとは思いませんでした。

まずは7時間睡眠を確保することからはじめることをオススメします。一度やると、もう戻れないので是非試してみてください。

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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