「忙しい日々の中、どうして立ち止まることができたのですか?」
先日開催したセミナーで、受講者から受けた質問です。また、他の方からもよく聞かれる質問でもあります。
確かに多くの人が忙しい日々に忙殺され、自分のやりたいことをやれずに、そんな日々に抵抗することもできずに生きているように見えます。
そんな中、どうやって自分の目標を失わずに人生を切り開いていくことができたのか。冒頭の問いはそんな意図で発せられたものと理解しました。
その質問に対する僕の回答。それは「将来の自分がハッピーでいる姿を常に描いてきたから」でした。
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入社3年目に出会った本で将来の自分の姿を明確に描く
思い返せば、僕は常にどうしたら自分がハッピーに生きられるか。考え続けてきたように思います。
それは生まれ持った資質もあるかもしれませんが、社会人3年目に吉越浩一郎さんの本と出会ってから、そう考えるようになったと思っています。
吉越さんの本を読み、この人みたいにハッピーに人生を生きたい。そう考えるようになったのです。
おそらく潜在的に「こんな感じで将来生きていきたい」と描いていたイメージが、吉越さんの本を読んで具体的にイメージできたのだと思います。
その時から、どうやったら成果を今まで以上に出しながら、労働時間を減らしていくことができるか。考えるようになりました。
仕事をリタイアした時に、妻から「産業廃棄物」として扱われることが恐ろしくなったからです。
リタイア後の人生をハッピーに生きるための働き方を考えた
以前読んだ小説「終わった人」にも描かれていましたが、家庭を顧みずに会社人生に全てを捧げてしまった人が、リタイアした後に妻から「産業廃棄物」のように扱われてしまう。これほど惨めな人生はないと僕は思っています。
仕事をリタイアして人生を楽しもうにも、妻とのパートナーシップがうまくいっていなければ、老後はさびしいものになる。これは容易に想像できるのではないでしょうか。
容易に想像できてしまった当時の僕は、将来を見据えたうえで、まず自分の理想の働き方を思い描くことからはじめました。
それが今の「残業ゼロ」へのロードマップとなったのです。
自分がなりたい人の考えを自分にインストールした
当時20代だった僕は今よりずっと単純でした。吉越さんが言ってることを実行していけば、吉越さんのようになれると真剣に思っていました。
そこで吉越さんの本をかたっぱしから読み漁り、吉越さんの考え方を自分にインストールするようなイメージで、吉越さんの考え方を自分に刷り込んでいきました。
やることをシンプルでした。労働時間を減らす。家族との時間を大切にする。ビジネスマンとして一流になるために自分を磨き続ける。
こうして自分がやるべきことがクリアになれば、後はそれを実行していくだけでした。
しかしこれが今思えば本当に大変でした(苦笑)。会社の人と価値観が合わずに人間関係に苦しみ、昇進も遅れるという辛い経験を味わいました。
詳しくは拙著「気持ちが楽になる働き方」に実体験を書いています。
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特に20代後半はモーレツに忙しかったですが、常に自分の中で将来像(吉越さんのイメージ)を描いていたからこそ、そこに向かって歩み続けられたのだと思います。
非難されながらも自分を貫き続けた日々
日本企業、特に金融機関のようにマジメな人が集う会社に勤める人は想像できるかもしれませんが、こうした会社で吉越さんのような外資系の働き方を貫くことは容易ではありませんでした。
今ならわかるのですが、古い体質の日本企業の価値観と外資系の価値観は全く異なります。僕は日本企業で外資系の価値観で働いていたものですから、年数の経過とともに同僚との価値観がどんどんズレていきました。
同僚からは仕事のやり方や価値観について批判、非難されるし、人間関係には本当に苦労しました。特に20代は今のように自分にも実力がないので、自分を貫くことも容易ではありませんでした。
しかし将来のことを考えれば、自分が進むべき道は明らかでした。
だからこそ、自分ができる範囲で自分を貫いていったのです。例えば会社の飲み会にいかないようにすることなども、その一つでした。
今のまま働いた時の自分の将来を想像してみる
長くなりましたが、冒頭への問いの答えの一つは、「将来どうなりたいか想像し、そのためにどう行動していくか考える」ということだと思います。
どんな人生を生きたら、自分はハッピーに生きられるか。常に意識をし続けることです。
家族との時間を大切にし、自分の時間も大切にする生き方を目指すなら、やはり労働時間をいかに減らすか考えなければいけないでしょう。
そのためにはどうすればいいか。当たり前ですが、自ら考え、自分のできる範囲で行動していかなければならないというわけです。
今現在の働き方で、あなたはリタイア後にハッピーに生きられますか?ということです。
会社に勤める人であれば、自分の先輩や上司を見れば、将来の自分の姿を容易に想像することができます。あなたの先輩や上司はハッピーに日々生きていますか?
もし答えが「NO」なら。あなたはどんな働き方を今後していけばいいのでしょう?
今日は少し立ち止まって考えてみてください。
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