最近お会いした方が「とてもいい」とおっしゃっていたのがきっかけで、以下の本を読んでみました。
結論から言うと、予想以上にいい本でした。ここ最近読んだ本の中では、ダントツでマーカーを引いたと思います(電子書籍で読んだのですが)。
その語りかけられているような文章からは、著者の「まっすぐさ」が伝わってきます。
そして著者の感情がまるで文章に刷り込まれているような感触があります。こちらが文を読むと、その込められた感情が解放されるように、滲みでてくるかのようにこちらに伝わってくるのです。
その理由はおそらく著者が自分の「したい」、「やりたい」という熱意、気持ちにまっすぐ向き合って行動されてきたからではないかと思います。
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「できないと決めつけていては、何もできない」という著者のメッセージ
まずは本書から引用した以下の文を読んでみてください。
私が思っていることを口に出すと 、 「そんなのできない 」と言われることがよくありました 。しかし 、私は 、できないと決めているのは 、その人自身だ 、やろうとする前から 、できないと決めつけていては何もできないと思っていました 。本気になって 、死にものぐるいになれば 、大抵のことはなんだってできるようになると思うのです 。
要するに、「できないと言う前に、できる方法を考えてみよう」ということです。
この言葉はシンプルですが、一度不可能と言われたことを実行したことがある人は、この言葉の重みがわかると思います。
僕自身、今勤務する会社で「残業ゼロ」を実現した時から、この考え方を自然と行うようになりました。
今の僕が会社で残業ゼロを実現していることは、数年前の僕は予想さえしていないと思います。数年前の僕の描いていた理想の状態とは、実は「毎日18時に帰ること」だったのです。
僕が不可能と思われた「残業ゼロ」を実現したきっかけ
今の僕は当時夢とさえ思えた目標の、更に上を実現しているわけです。これは昔僕自身がそう思っていたのと同様、僕と同じ立場にいる会社の同僚からすれば、実現不可能と思うレベルです。
ではなぜ、そんな不可能と思えるようなことを僕が実現できたのか。それは僕が「残業ゼロを絶対に達成してみせる」と決めたからなのです。
詳細は拙著「気持ちが楽になる働き方」に書いたのですが、きっかけは僕の働き方について会社側と衝突してしまったことでした。
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簡単に言えば、当時まわりの同僚より早く帰っていた僕に対し、一部のメンバーが上司に不満をぶつけたのです。きっかけは、僕がブログをやっていることが、あるきっかけでまわりのメンバーにバレてしまったことのようでした。
僕は「楽をしていると思われているなら、仕事を増やしてもらってかまわない」と上司に伝えたものの、「まわりのメンバーが残っている間は会社にいてほしい」と言われてしまったのです。
僕はその考え方に同意できなかったので、交渉決裂となりました。そしてどうせ交渉決裂になってしまったのであれば、思い切って残業ゼロにチャレンジしてみよう。そう「先に決めて」、残業ゼロに取り組んでいったのです。
この「先に決める」がおそらく高田さんとの共通点だと思います。
やると「先に決める」から、「できない理由」を考えない
本書を読むと、高田さんはご自身が「こうしたい」という気持ちに忠実に行動してきたことがわかります。「やりたい」、「こうしたい」という気持ちが理屈より先行しているのです。
それは例えれば、「残業ゼロを実現したい」と思い、その時点で「残業ゼロを実現する」と決めてしまっているのだと思います。
だから「ではどうやって実現しようか?」と考えはじめるのでしょう。少なくとも僕自身は今、こういった思考プロセスをしています。
「できない」と考えてしまう人は、おそらく自分の感情よりも理屈を優先してしまう習慣がついてしまっているのだと思います。
日頃から自分の直感を優先する習慣を持てば、考え方が変わる
例えばランチを食べに行くとしましょう。
そこで二つのメニューがあります。1,500円の高級カツ丼と、800円のランチセットです。あなたは隣の人が食べている高級カツ丼を見て、「食べたい」と思った。
この時、迷うことなくカツ丼を選ぶ人が、「先に決める人」です。一方、「ランチに1,500円使うのはちょっと・・」と考えてしまい、ランチセットを頼んでしまう人が「できない」という人です。
これはあくまで一例ですが、この違いをもたらすのは、決断を下す時に自分の直感や気持ちを優先する習慣を持っているか否かなのです。
僕自身も人生を変えようと思ってから、自分の「したい」という感情を最優先するように意識してきました。
そうして日々訓練をしていくと、自然と自分の「したい」を実現するために「どうしたらいいか?」という考え方をするようになるのです。
そう、まるで子供のように物事を考えるようになるのです。
そして今日の内容とは全く関係ないのですが、人に一生懸命何かを伝えようとすると、ついかん高い声になってしまうところも「似ているな」と著者に勝手にシンパシーを感じてしまったことは公然の秘密です(笑)。