ブログのPVが増えない。多くのブロガーが抱える悩みではないでしょうか。ブログの「テーマ」に悩む人も多いと思います。
ブログは「自分が書きたいこと」を書く。冒頭の問いに対する答えの半分はこれになります。
これは僕のブログの運営方針でもあります。いわゆる書評エントリーであったり、食レポを僕があまり書かない理由もここにあります。
おそらくブログのPVを追求するのであれば、そういったエントリーを書いた方がいいという考え方もあるはずです。
たしかにPVは大切です。しかし自分が「書きたい」と思ったものを書かないと、ブログを続けることが義務となり、やがてストレスになってしまうでしょう。
僕はこのことを理解しているからこそ、「自分が書きたいことを書く」と決めています。
しかしこのスタンスを続けていると、気づくと独りよがりのエントリーを書いてしまうことが多々あります。
気をつけないと、読み手の目線に寄り添ったエントリーを書くことが難しくなるのです。その結果、PVが伸びないブログが出来上がるというわけです。
ではどうしたらPVを増やしていけるブログを作ることができるのか。
先日読んだ映画監督の押井守さんの「凡人として生きるということ」には、そのヒントが書かれていました。
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それは「真ん中」を行くということでした。
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「自分が書きたいことを書く」が行き過ぎると、他人から評価されなくなる
自分の書きたいことを追求して書いていく。そのこと自体が大切なのは言うまでもありません。
そしてブログというものは、「私達のメディア」です。何をどう書くか。それは私達の自由なわけです。
しかしそうなると、「独りよがりな内容でもいいのだろうか」という問いが生まれます。
あなたはどう考えますか?
自分が書きたいことを書くといっても、誰もわからないような内容をひたすら書いていくのはどうなのだろう。
あなたが日記ではなくブログを書くという選択をした以上、おそらくあなたは他人、社会からの評価は「どうでもいい」とまでは思えていないのではないでしょうか。
映画監督の押井さんは冒頭に紹介した本の中で、以下のように述べています。
自分が納得できないような映画は絶対作りたくない。でも、他人から評価されない映画を作っていては、それはただのマスターベーションだ。右に行きすぎて失敗し、今度は左に行き過ぎて失敗した。両極端の道で二度失敗して、ああ、何だ、真ん中を行けばいいのか、とようやく気づいた次第だ。
僕が求めていた答えが、ここにズバリ書かれていました。
補足しますと、押井さんは初めて映画監督として作った作品では「押井守の作品」を作れなかったそうです。原作や原作のファンに気を使いすぎた作品を作ってしまった。
そこで次の作品では、自分が撮りたい作品を取れなかったら廃業と覚悟して、次の作品を作った。そしたら、その作品の評判がよく、「やっぱり自分が作りたい映画だけ作ればいいんだ」と意を強くしたそうです。
しかしそれから作った映画の評判は「ボロクソ」だったようで、興行も悪かった。そのうち映画のオファーもこなくなってしまったといいます。
ご本人曰く「行き過ぎた」ため、社会的な評価を得られなくなってしまったのです。
PVは行き過ぎていないかの「点検項目」
では私達はどうしたらいいのでしょう?
本書を読み、僕がたどり着いた結論。それは「自分が書きたいことを書きつつ、PVも意識すること」というシンプルな答えでした。
自分が書きたいこと→PVという順番が大切だと思うのです。PVを目的にすると、楽しくなくなるからです。
「自分が書きたいことを書く」というスタンスを変える必要はないと思うのです。ただし、その表現の仕方を、「読み手に寄り添うように書く」ということだと思うのです。
文章を書く時に、読み手を意識して書く。読み手が理解できるように書く。読み手が「役に立った」と思うように届ける。
これが大切だと思うのです。それがうまくいけば、きっとPVも自動的に増えていくはずなのです。
たくさんのPVはあくまで結果であり、目指すものではないと思うのです。しかしPVは「指標にはするべき」だと思います。
それは自分が読み手に寄り添っているかの唯一の指標になりうるからです。
最後に押井さんの言葉を再度引用しておきましょう。
自分の強い思いは必要だが、自分勝手な思い込みはいけない。だから、絶えず自分の美学が理にかなってるかどうかは点検する必要がある。僕の場合は、次に誰からも仕事の依頼がこなくなったら「これはヤバイぞ」となるだろう。
ブログの場合、PVが「点検項目」ということになりそうです。
読まれるブログを作りたいと願う方に、オススメの一冊です。
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