仕事がデキる人は頭がいいのではなく、実は仕事の超基本を100個徹底しているだけ

仕事がデキる人って、あなたの職場にもいると思います。

彼・彼女と私たちって、一体何が違うのでしょう?というのが今日のテーマです。

仕事がデキる人を見ると、彼・彼女らは地頭がいい、あるいはセンスが違う。そんなふうに、自分とは別格。そう感じてしまう人も多いかもしれません。

でも実は、そうではないですよ、というのが今日のお話です。

結論から言ってしまうと、仕事がデキる人は仕事の基本、当たり前すぎることを当たり前のように習慣化している人たちです。

たとえば、言われたことを忘れないようにメモする。仕事を依頼されたら、いつまでにやればいいのか。締め切りを相手に確認する。

こうした、言われてみると「たしかにそれ、やった方がいいよね」と誰もが賛同する、細かい基本動作・行動ですね。

こうしたものを100個、200個、当たり前のように身につけて日々実践している。

こういう人が、実は仕事がデキると言われる人たちなのです。

今日はですね、なぜ小さい習慣の積み重ねが仕事の実力の大きな差を生むのか。

また、仕事がデキるようになるには具体的にどうすればいいのか。

こうした話を仕事術の専門家・時短コンサルタントの立場から書いていきたいと思います。

それでは早速まいりましょう。

(※)この話はPodcastでも話をしています。音声で楽しみたい方は以下↓よりお楽しみください。

発達障害の著者の本が考えるきっかけに

最近ですね、普段仲良くさせていただいている小鳥遊さんという方、このpodcastでインタビューしたこともある方なんですけど、が書かれた最新刊・本を読みました。

タイトルは『「発達障害」「うつ」を乗り越え@小鳥遊がたどりついた 「生きづらい」がラクになる メンタルを守る仕事術&暮らし方』という本です。

この本はおそらく、発達障害を抱えた方をメインターゲットに想定している本で、仕事とか暮らしが楽になるノウハウが書かれているんですが。

最初に読んだ時、正直「うわっ、すっごい基本的なことが書いてあるな」という印象だったんですね。

たとえばですけど「指示されたことを忘れてしまう」という悩みに対して「相手に遠慮せずメモその場ですぐしましょう」と書いてあったり。

あるいは、急ぎでない仕事で自分の首を絞めてしまうという悩み。要するに上司とかから指示されるとすぐ取りかかってしまって、仕事が回らなくなるみたいな悩みですね。

これに対しては締め切り日がいつか、相手に確認しましょうといった感じで、解決策が書いてあったりします。

こんな感じで(おそらく)発達障害の方が日々仕事や暮らしで抱える悩みを書いて、それに対する小鳥遊さんなりの解決策を書いていく。

この本はそんな構成で書かれています。一問一答形式で書かれているのですごい読みやすいです。

本に書いてあること、私全部やってたことが発覚

一方、先程も書きましたが。最初に読んだ印象は「すごい簡単なことばかり書いてあるな」というものでした。

ただですね、読み終えた後に「ああっ!」って気づいたことがあって。何かと言うと、この本に書いてあることのほぼ全て「私やってるな」って思ったんです。

忘れないようにメモをするもそうだし、仕事の締め切りを確認する、もそう。

その他にもたぶん、100個くらい解決策が書いてあって。全部、言われてみると当たり前のことばかりなのですが、本書に書かれてること、私全部やってるなってことにあらためて気がついたんです。

そこで、さらに気がついたんです。仕事がデキると言われてる人って、こうした小さい、当たり前の仕事の基本を積み重ねている人なんだ!ってことにです。

小さい習慣の積み重ねが仕事力の圧倒的な差につながる理由

私も若い頃そうでしたが、仕事がデキる人を見ると、この人は頭の出来が違うとか、センスが違うとか。なんだか自分とは別格の人間のように感じてしまうと思うんです。

でも実はそうじゃないんです。仕事がデキる人って、小鳥遊さんの本に書いてあるような、ある意味当たり前の仕事術・小さな工夫。さっき書いたような、締め切りを確認するとか、忘れないようにメモするとか、こうしたことを当たり前のように習慣化している人なんですよね。

このことが理解できると、仕事がデキるようになるにはどうしたらいいか。見えてきます。

そう。小鳥遊さんの本に書いてあるような仕事の基本動作をどんどん試していき、身につけていけばいい、ということになります。

1日1個とか、無理のない範囲でいいんです。とにかくできると思えるものから、少しずつ試していく。

一つ一つの効果はそう大きくないでしょう。だから短期間で仕事がデキるようにはならないかもしれない。

でもたとえば小鳥遊さんの本に書いてあることを1日1つでもいいので試していけば。1年くらい経つと、30個くらい習慣化してるかもしれません。

それを5年、10年とさらに積み重ねていったらどうなるか。想像してみてください。気がつけば、仕事の実力、めっちゃついてると思うんですね。

どうしてそう思うのか。それは私自身、同僚とかを見ていて。たまに「なんでこんな当たり前のことやらないのかなぁ」と思う時がしばしばあるからです。

私自身、2008年頃から仕事術に興味を持ちはじめ、あらゆる仕事術の本を読み、実践してきました。今は2024年ですから、15年近く、仕事術を試し習慣化してきたことになります。

一方、私の同僚の多くは本を読む習慣が(少なくとも私ほどは)ありません。そのことが先程書いたように(私からすると)「なんでこんな当たり前ことをやらないんだろう」という差につながっているのです。

たとえば具体的にどんなことか。例をあげて説明していきましょう。

仕事がデキる人は電話を効果的に使う

たとえばですね、私は仕事がデキる人って、時代には逆光してますが。電話を上手に使う人だと思ってます。

どういうことか。今ってLINEや会社ならteamsなどのチャットツールを使って、テキストでコミュニケーションを取っている人が多いと思います。

テキストは間違いなく便利です。しかしどんなツールもそうですが、良いところと悪いところがあります。

いいところは、気軽にコミュニケーションが取れることですよね。対面や電話で話すって、エネルギーいります。

それと比べると、チャットって気軽です。ストレス少ないですよね。

一方、デメリットは何か。大きく言うと2つあります。一つは、複雑なことを伝えようとする時、意外と文章を書くのが大変、ということです。

わかりやすく言えば、話せば5分で終わるような話を20分かけて文章書いてませんか?ということです。

もう一つのデメリット。それは対面や電話と比べると、テキストだとこちらの言いたいことが思うように伝わらないということです。

チャットやメールでやりとりしていて、相手に思うようにこちらが伝えたいことが伝わらなかった経験って誰にでもあると思います。そういうことです。

テキストでやりとりをしていてうまく相手にこちらが伝えたいことが伝わらないと、何度も無駄なやりとりをする必要がでてきます。

それなら電話や対面で話をしたほうが早くない?ということです。

誤解しないでほしくないのは、何がなんでも電話せよと言ってるわけではないということです。

たとえば「8月1日の15時からミーティングやります」といった、事務連絡みたいなものはチャットやメールでいいんです。うまく伝わらないってことはないからですね。

電話(あるいは対面)を活用すべきなのは、こみいった・ややこしい話をする時です。

20分テキストを書いて、相手からなんか意味不明な返事が返ってくる。こんなやり取りするより、電話で話して5分で解決したほうが早くないですか?ということなんですね。

こうした電話とテキストの使い分けって、私からすると当たり前なのですが。意識して使い分けてる人って意外と少ないと思います。

少なくとも私の同僚を見ている限り、とても少ないと感じます。

仕事がデキる人は即レスにこだわらない

他にも例をあげると、チャットやメールを常にチェックするのをやめる。これを心がけると仕事が捗りますが、これをやってる人も少ないですね。

私はメールは1日に2回ぐらい、10時と16時くらいに見れば十分と考えています。チャットも基本的には同じです。どうしても心配なら、1時間に1回くらいチェックするのはいいと思います。

でも多くの人は常時チェックして、即レスを心がけているのではないでしょうか。即レスはもちろんいいことなんですが、常にチャットをチェックして即レスを心がけていると、自分の仕事が全く進まないという致命的な問題が生まれます。

チャットを常時チェックしている人に一度考えてみていただきたいのが、はたして相手はそんなに急いでいるの?ということです。

たとえばチャットを送るほうの立場になってみましょう。もちろん、即レスで返事がきたら嬉しいでしょう。でも、毎回そんなに即レスで返ってこなくても困らないと思いませんか?

というのは、めちゃめちゃ急いでいる件があった場合。少なくとも私ならいきなり電話するか、チャットして返事がなければ電話します。

何が言いたいのかというと、もし相手が急いでるなら、電話や何かしら別の手段で必ず連絡してくるということです。

何か問題が起きた時に「チャットしたんですけど相手から返信がなかったので、、、」なんて言い訳、通用しませんよね。

私たちに常時チャットをチェックする義務はないわけです。チャットを送ってくるタイミングは相手の自由。ということは、厳密にはチャットを返信するタイミングもこちらの自由なんです。

本当に急いでるなら、電話なりしてきてください。こうしたスタンスで全然いいわけです。

繰り返しますが、即レスが悪いと言いたいわけではありません。問題は、メールやチャットに常に即レスすることを心がけていると、肝心の自分の仕事が全然進まないってことなんです。

短期的な視点でみれば、まわりの人はあなたが即レスすることで助かるかもしれません。しかし長期的に見たらどうでしょう。

即レスを心がけるあまり仕事が回らなくなり、仕事が遅くなったり期限を守れなかったすれば。組織に迷惑がかかります。

つまるところ、日頃多少レスが遅いと思われてるけど仕事が速い人と、即レスするけど仕事が遅い人。どちらになりたいですか?ということです。

最後にもう一つ、当たり前だけどみんな意外とやっていない仕事術を紹介します。

仕事が発生したら「誰が、何を、いつまでに」を基本とする

私は仕事が発生したら、必ず「誰が、何を、いつまでに(やるか)」を決めるようにしています。

たとえば会議で「Aという企画をやろう」と決まったとします。そしたら「誰が、何を、いつまでに(やるか)」を決めるのです。

たとえば「田中さんが、Aの企画作りを、8月31日までに提出する」。こんな感じです。

これを100%やりなさいとはさすがに言いません。でもこれを基本とはすべきです。なぜか。

たとえば上司や取引先から予想外に早いタイミングで「あの仕事、どうなりました?」と聞かれて驚いたことはないですか?

締め切りが明確に決まってないと、このように相手も心配になって、予想外のタイミングで進捗を聞かれたりします。

こちらからすると「えっ、そんなに早くやらなきゃいけなかったの?」とストレスを感じますよね。

しかし締め切りが明確に決まっていれば、こうしたことは起きません。よほどのことがないかぎり、締め切り日まで相手から「どうなった?」と聞かれることはないでしょう。。無用なストレスが減る、ということです。

それ以外にも「あれ、あの仕事って誰がけっきょくやるんだっけ」という展開も防げます。

だから会議とかでも、特に自分が課長やリーダーだったら。新しく発生した仕事に対しては常に「誰が、何を、いつまでに」を決めることを心がけることです。

そうすることで、仕事を任せる側も、任される側も。結果的にストレスなく働けるようになります。

他にもたくさん話をしたいですが、キリがないのでこの辺でまとめに入りたいと思います。

まとめ

今日一番伝えたかったこと。それは、仕事がデキる人はセンスとか地頭の良さではなく、仕事の基本動作を積み重ねて習慣化した人である、ということです。

仕事がデキるようになったのは、努力の結晶、訓練の成果というわけです。これは逆に言うと、誰でも仕事がデキるようになる可能性がある、ということです。

努力を積み重ねていけば、です。

具体的に何をどう努力すればいいか。それは小鳥遊さんの本や私の本など、仕事術の良書を読み、そこに書かれたノウハウをできる範囲からでいいのです。少しずつ試していくことです。

で、「これいいな」と感じたら、それを繰り返して習慣化する。仕事力がついたと自覚できるまで、1年とか2年とか、場合によっては5年、10年かかるかもしれません。

でも、これを続けていけば確実に仕事はデキるようになります。ということで、今日はある意味、すごい希望が見える話だったんじゃないかと思います。

是非ですね、小鳥遊さんの新刊、読んでみてください。

そうそう、ちなみに今なら拙著「30分仕事術」のKindle版がAmazonの期間限定セールで半額880円!で入手できます。この機会を逃さずゲットしてくださいね。

それでは、また!

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この記事を書いた人

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滝川 徹

「30分仕事術」考案者。Yahoo!ニュースやアゴラに記事掲載多数の現役会社員。作家。タスク管理の専門家・セミナー講師。

1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。

時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』他。

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